トップバッターのART-SCHOOLは代表曲を中心に披露。衝動的で荒々しく、実に堂々とした美しさがあった。儚さと色気と同時に揺らぎない強さを感じさせるバンドの佇まいは既に唯一無二のものだ。あっという間だった。
続くthe chef cooks meはメジャー・デビュー前の新鋭とは思えないほど、こういったイベントで輝きを放つ芸達者ぶり。軽快でチアフルなグルーヴと歌心ある伸びやかな歌声で、確実にフロアを踊らせていた。
VOLA & THE ORIENTAL MACHINEは不穏で人を喰ったように痙攣したビートを強烈に叩きつけていく。ギター、タンバリン、ドラムと、次々と楽器を変えてバンドを牽引していくアヒトは、ライヴを観る度にフロントマンとしてのパワーを強くしていて驚く。最後は中畑がドラを轟かせて去って行った。
若き4人衆Base Ball Bearはキャッチーで即効性の高いキラー・チューンを次々と連打。巧みなMCといい、そのライヴ・パフォーマーとしての隙のなさは憎いほどだ。親しみやすいキャラクターと高性能な楽曲は今後さらに広く知られていくのだろう。
そしてトリはDOPING PANDA。3人が現れると観客が前に押し寄せる。その期待に120%応えるテンションうなぎ登りのアクトだった。ハイパーで音楽的快感のツボを刺激しまくるダンス・ミュージックが怒濤のように押し寄せ、凄まじい熱狂の中、大団円。濃密すぎるイベントだった。(小松香里)