モーション・シティ・サウンドトラック @ SHIBUYA O-EAST

エンター・シカリ×マキシマム ザ ホルモンに続いて実現した洋楽アーティストと邦楽アーティストの幸福なカップリング、モーション・シティ・サウンドトラック×BEAT CRUSADERS。エンター・シカリのときは、観客の大半がマキシマム ザ ホルモンのTシャツを着ていて、そりゃそうだよなと思ったのだけど、ざっと会場を見渡すと、今回はそうでもない。というか、最後まで観て分かったのだけど、両方とも好きという人、多数。それはきっと両バンドが本質的な部分で分かち合う部分があるからなのだと思う。もちろん、バンドのメカニズムとして違うところは多々あるとは思うのだけど、エモ云々の前にしっかりとしたメロディー・ラインを書く意志を持ち、それをちゃんと形にできるソングライターがいるという点で、両バンドは共通している。なので、モーション・シティ・サウンドトラックの前に出演したビークルは、こういう場だからこそということなのか、新しい曲をどんどん試す。で、そのどれもが掛け値なしに素晴らしい。メロディーが更に全方位に開花している楽曲を聴いていると、バンドが新たな高みに達しようとしているのが伝わってくる。

そして、昨年のフジ・ロック以来の来日となったモーション・シティ・サウンドトラックは、涙腺爆撃もののメロディーを連発。いきなり2曲目できた“キャピタルH”に熱くなり、2nd『コミット・ディス・トゥ・メモリー』の隠れ名曲“メイク・アウト・キッズ”があり、そして、最も好きな曲“L.G.ファド”〜“マイ・フェイヴァリット・アクシデント”の連発で撃沈。演奏もフジ・ロックのときは3rdアルバムの曲にまだ慣れていないところがあったが、今回は非常にタイト。細かなアレンジをしっかりと再現している。本編ラストは、アンセム“エヴリシング・イズ・オールライト”。アンコールの“ザ・フューチャー・フリークス・ミー・アウト”の合唱はちょっと怪しかったけど、気持ちは彼らにも伝わったんではなかろうか。

最後に最新作『イヴン・イフ・イット・キルズ・ミー』は大失恋アルバムだったが、ジャスティン、今は幸せみたいです。(古川琢也)
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