m-floの『COSMICOLOR』のリリース・ツアーのファイナル。m-flo“loves”シリーズのツアーの東京公演というと、前々回の新木場スタジオコーストにせよ、前回の日本武道館にせよ、かける手間隙も労力も情熱もケタ違いの、ゲスト陣も演出もとんでもなく豪華な、資本主義の原理を完全に無視した採算度外視のライヴをやるのがもはや恒例になっているが、今回はその中でも最大級の豪華さだった。レーザー光線は飛び交うわ、VJは気が利いてるわ、最後に銀テープがパーン!と飛んだんだけど、そのすべてに本人たちが書いた感謝のメッセージが印刷されてるわ(こういうのうれしいですよね。持って帰りたくなりますね)、そして豪華ゲストは次々に出てくるわ。
にもかかわらずですね。二度のアンコールを含め全27曲約3時間のライヴが終わった時、僕の頭に最初に湧き上がった感想は、「LISAよかったなあ」だったのだ。そう、中盤で5曲、アンコールで1曲、元メンバー(と、一応書いておきます、詳しくない方のために)のLISAが歌ったんだけど、最もすばらしくて、最も強く印象に残っているのがそこだったのだ。って思ったの俺だけかなあと思って、終演後知人2名に出くわしたのできいたのだが、2名とも同じ意見だった。すごくない?BONNIE PINKやmonkey majikや加藤ミリヤやCHARAやBoAやmelodyが――つまり、日本のトップ・アーティストたちが節度を知らぬ豪華さでばんばん出てきて最高のパフォーマンスをやってくれているのに、二度目のアンコールでは今この国で最もかっこいい女性R&Bシンガー(だと僕は思う)安室奈美恵まで登場したのに、スターFURUKAWA(DOPING PANDA)は全身白ずくめの衣裳で大奮闘していたのに、LISAなのだ。
LISAよりも歌が上手いシンガーやステージングが達者なパフォーマーは、きっと他にもいるのに、というかこの日も実際にいたと思うのに、最高点はLISAなのだ。アンコール一発目に披露された“come again”に至っては、もはや泣きそうでした、私。そういえば前回のツアーにも出てたけど、こんなにいっぱい歌ってなかったと思う。
あのー、戻ってきません?って簡単に言うな。あと、そんなこと言う立場じゃないだろ。と自分でも思うけど、素直にそう思ってしまった。(兵庫慎司)
m-flo @ 横浜アリーナ
2007.07.21