asphalt frustration @ 代官山UNIT

今年1月にNiw! Recordsから発表された1stフル・アルバム『autochrome』が好盤で、レコ発ツアー「autochrome release tour」でも快調に全国を駆け巡っていた“アスフラ”ことasphalt frustration。なのだけど、残すところ後3本となった先月末、「メンバー各々自分自身を見つめ直すため」と、このツアーをもっての無期限の活動停止を公表したのだった(あまりに唐突!)。現編成でのバンド・フォーマットが板についてきて、これからの進化が本当に楽しみだったので、ただただ残念無念……。「僕らが持てる力を最大限に発揮したステージにしたい」と意気込むファイナルにして休止前最後の今夜のライブ、しかと見届けたいと思う。

共演のcutman-booche(「今日は、デッカイ花火みんなで上げましょね!」とアスフラに心からの援護射撃!)とNiw!の兄貴分・FRONTIER BACKYARD(『「The Very Best of PIZZA OF DEATH II』に提供したブランニューソング「TRACE NONE」も披露!)の熱演を受けて、午後7時45分、大きな喝采のなかアスファルトが登場。ステージ袖ではRiddim Saunter、Fed MUSIC、the chef cooks me、he、susquatchなどなど、「FIVE ON THE MOVE」などで幾度のライブを共にした盟友たちが見守るなか、「asphalt frustration、始めます!」と開口一番に玲央(Vo)が告げ、“like snow -slug ver-”からフロアを盛大にジャンプ・アップ! 続けてギター・高梨のシャープなカッティングから“time has came!”へ。ベース・向山とドラムス・菊地の軽快かつタイトに弾むリズムがさらにライブを加速させ、サビでは「time has came! time has came!!」とシンガロングも。感傷なんて寄せ付けない、アッパーかつハッピーなテンションでUNITの熱をどこまでも持ち上げていくのだった。

「改めてまして、asphalt frustrationです! 悔いがないように、今日は最後まで楽しみましょう!!」と、努めてラスト・ライブであることを臭わせない玲央のMCが逆に動かしがたい事実を感じさせたりもしたけれど、メンバーはたびたび笑顔でアイ・コンタクトを交わしながら、一瞬一瞬を楽しみ尽くすように果敢にパフォーム。中盤の“we have time”ではFedのアツシ、heの重信らが飛び入りし、終盤の“sunrise”ではFed・リクがステージに乱入して玲央にビアーをぶっかけ、猛烈に盛り上がるフロアへRiddimのKEISHIとTAICHIがダイブ!
と、盟友たちからの手洗い祝福もあいまってライブはお祭り騒ぎの様相に――。「とてもいいファイナルになったと思ってます。いちおうこのライブでお休みしますけど、いつになるかわからないけど、またステージにのぼる時は応援よろしくお願いします!……それ以外なにも言えないな(笑)」と、最後にちょっとトーン・ダウンして玲央。フロアからは「ありがとう!」「またやって!」と温かいエールが贈られ、しみじみ「愛されてたんだなあ、アスフラ」と胸が熱くなってしまった。

アンコールでも「またタイミングがあえば、ステージに戻ってくることもあると思います」と玲央が語れば、お客さんから盛大な「ある!ある!」が。鳴り止まない声援にダブル・アンコール、さらにトリプル・アンコールにも応えて、「今日のことは一生忘れないと思います。みんなも忘れないでね!」(玲央)とオーラスの“love song”をみんなでシンガロング。デビュー当時の、彼らが緑色のジャージ(懐かしい!笑)を着込んでいたときからその躍進と紆余曲折を見させてもらってきたけど、文句なしに最高レベルの、最後まで笑顔が咲き誇ったアスフラらしいラスト・ステージだったと思う。ともかくはお疲れさまでした&ステキな音楽をありがとう!!(奥村明裕)
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