昨年アルコール依存症の治療に励んでいることを明らかにし、九死に一生を得たことも明かしていたサム41のデリック・ウィブリーだが、近況と新作制作に賭ける熱意を語っている。
昨年から治療に入ったことについてデリックは次のようにノイジー誌に語っている。
「今こういうことになって本当によかったなと思ってて、っていうのは50の時にこうなってたら、もう身体が持たなかったんじゃないのかなと思うんだよ。ただね、こういうことになっちゃったこと自体はやっぱり残念だよね。でも、今じゃこれまでになかったくらい、すごく爽快な気分だから。前よりずっと健康になったんだ。これまで生きてきて一番最高な状態なんじゃないかと思うよ。すごく制作意欲もあるし。っていうか、やる気についてはずっと山ほどあったけど、ただ、たまたま仕事のできるアル中っていう状態が俺の場合にはすごく得意だったってことなんだよね」
ただ、病院で寝たきりの生活があまりにも長く続いたため、筋肉がほとんど衰えてしまい、歩行もままならない状態で、体力をもとに戻すためにはまだ時間がかかりそうだという。しかし、今後の活動についてデリックは前向き以外のなにものでもないことを次のように語ってみせている。
「今じゃ本当に刺激になるものがたくさんあるんだよ。いろんなことが俺にはまるで新しい体験なんだ。しらふでなにかをやったことがまるでなかったからね。17歳以来、俺ってもうずっとハードに飲み続けてきて、ツアーもえんえんとやってて、ちょっと息を抜くってことをまるでやってこなかったからね。それがもうまるで違う世界が今目の前に広がってて、これまでやったことなかったことがいろいろあるって自覚し始めてるんだよ」
さらに自分のアルコールへの依存とロック・ミュージシャンとしてのライフスタイルとの関係を次のように語っている。
「やっぱりすごいストレスが多いし、しんどいライフスタイルなんだ。なにかしらの助けを借りないとなかなかある一定以上のペースではやっていけないものなんだよ。だから、起きてからすっきりするために酒を飲んだりもしたし、そうやってまやかしの力を得ていたんだよね。もう飲みたくないと思うようなことはたくさんあったんだけど、あまりにも疲れてて、ジャック・ダニエルでも引っかけないとステージに出られないっていうこともあったんだよね」
新作制作についても50パーセント方進んでいるというが、その一方で不安もあると次のように語っている。
「不安はちょっとあるんだよ。また飲むんじゃないかとかそういうんじゃなくて、ただ、足で身体を支えられるようになれればいいんだけどっていうね。とりあえず、こけたくはないからね。ただ、まだどうなるかよくわからないんだ。どんな様子になるのかもさっぱり想像つかないし。実際にやってみるまでなにもわからないと思うんだけど、やればこれまでやってきた中でも最高のものになるかもしれないとは思うよ。っていうか、今だってツアーをやれる状態だったら、とっくに出てるはずなんだよ。ただね、そのための準備はしてるから。ステージさえ用意されてれば、俺はそこに出て行くやつだから」