あなたはいくつ知ってる? ラカンターズ、ツェッペリンetc、名前をめぐって一悶着あったバンド7組

レッド・ツェッペリンやハインズ、ビバ・ブラザーズ、デス・フロム・アバヴ 1979……現在これらの名前を名乗っているバンドたちの背景には、バンド名を巡ったさまざまなエピソードがある。

本記事では、そんな「名前をめぐって一悶着あるバンド」をご紹介。2015年に「NME」で取り上げられた17組のバンド・アーティストから、7組のバンドを選出しそれぞれのエピソードを解説していく。

まずは、名称の被りによってある国では違う名前を使っているバンド3組をご紹介。

スウェード



アメリカに同名のシンガー(スウェードとして活動するSuzanne deBronkart)がいるため、アメリカでの活動の際には「The London Suede」と名乗る必要があったというスウェード


現在も「London Suede」の名称を使っているかは不明だが、1994年の「Billboard」の記事には「イギリスのバンド、スウェードがとうとうアメリカ国内で、正式にLondon Suedeとして活動することとなった」と記されている。


ザ・ラカンターズ



あなたはいくつ知ってる? ラカンターズ、ツェッペリンetc、名前をめぐって一悶着あったバンド7組

オーストラリアに同名のバンドがいるため、オーストラリアでの活動の際には「ザ・サボターズ」として活動していたザ・ラカンターズ

2009年の「FeelNumb.com」によると、オーストラリアのラカンターズは当時、ジャック・ホワイト率いるバンドが交渉をしてきているとは知らずにバンド名の買い取りを断ったのだという。「何が起こるかを試すため」買い取り金額をどんどん引き上げたものの、結局バンド名を譲ることはなかった。


ザ・シャーラタンズ



あなたはいくつ知ってる? ラカンターズ、ツェッペリンetc、名前をめぐって一悶着あったバンド7組

アメリカに同名のバンドがいるため、アメリカでの活動の際には「The Charlatans UK」として活動しているザ・シャーラタンズ

実際に、現在でも米メディア「Billboard」「Pitchfork」では「The Charlatans UK」の表記になっている。


続いては、法的な理由よって名前を変えざるを得なかったバンド4組をご紹介。


ハインズ



4月に新作のリリースを控えるハインズは、約3年前に「Deers(ディアーズ)」から改名している。

ハインズは2015年当時、Facebookに以下のような手書きのメッセージを投稿して改名をアナウンスした。


私たちは改名します。というか、改名せざるを得なくなりました。カナダの弁護士からメールが届いて、私たちのバンド名が彼がやってるバンドと混同するからって言われて。彼のバンド名はDeersとは全然関係ないのに。(爆笑)

最大限がんばったけど、私たちに選択肢はないみたい……だからまあいっか! 笑顔で改名することにするわ!


デス・フロム・アバヴ 1979



ジェームス・マーフィーが運営する「DFA(デス・フロム・アバヴ)レコーズ」からの通告を受け、元々のバンド名「デス・フロム・アバヴ」に「1979」を加えて「デス・フロム・アバヴ1979」に改名していたバンドは最近、そのバンド名を再び「デス・フロム・アバヴ」に戻している。

参考記事↓
ジェームス・マーフィーとの一悶着で改名のデス・フロム・アバヴ、結局名前を戻した理由とは?
元々のバンド名「デス・フロム・アバヴ」に「1979」を加えて「デス・フロム・アバヴ1979」に改名していたバンドだが、今年の6月に新曲“Freeze Me”をリリースした際、バンド名から再び「1979」を抜き、「デス・フロム・アバヴ」に戻すと発表していた。 バンド名に「1979」を加…
ジェームス・マーフィーとの一悶着で改名のデス・フロム・アバヴ、結局名前を戻した理由とは?

昨年の夏にポッドキャスト番組に出演し改名の理由を語っていたバンドだが、結局「デス・フロム・アバヴ」に名前を戻したバンドへのジェームス・マーフィー側の反応はいまだ明らかになっていない。

今年の2月にYouTubeに公開したミュージック・ビデオでは、変わらず「1979」なしの表記になっている。


ヤードバーズ



ジミー・ペイジエリック・クラプトンジェフ・ベックらからなるヤードバーズは、メンバーの度重なる脱退ののちジミー・ペイジがロバート・プラントをはじめとした新たなメンバーを誘い、「レッド・ツェッペリン」に改名。

オリジナル・メンバーがペイジのみになって以降は「ニュー・ヤードバーズ」と名乗っていた時期もあったが、ペイジには「ヤードバーズ」の名前の使用権がなかったため脱退したメンバーらに訴えを起こされたのだという。

最終的に決定したバンド名「レッド・ツェッペリン」は、ザ・フーキース・ムーンの口癖だったという「Go down like a lead balloon」に由来していると言われているが、「Rolling Stone」によると実際にはベーシストのジョン・エントウィッスルの発言がもとになっているようだ。



ビバ・ブラザー



アメリカを拠点に活動するオーストラリアの3ピースバンド、ブラザーから訴訟を受けたため改名したビバ・ブラザー

ザ・ラカンターズなどの例に倣いアメリカ国内だけで名前を変えることも考えられたが、「世界レベルで名前を変えたほうがわかりやすい」と改名を決意したという。

ビバ・ブラザーは改名について、2011年当時以下のように語っていた。

俺達のショウを見に来たイギリスのファン達がよく「VIVA BROTHER」って叫んでたんだ、すっげーアホっぽく見えるんだけど。
だけど、それが俺達とファンをより身近なものにしていた。今ではこの新しい名前を凄く気に入ってるよ。

(中略)ちなみに、スペイン語でVIVAは、「Long Live-万歳!」ってこと。これがいつも自分達の名前だってのは、ある意味すげぇ皮肉。でも同じぐらい、超ポジティブ。最高のロックは、ポジティブだからな!!


ビバ・ブラザーの改名に関する記事は以下。

Viva Brotherの短期集中連載「よぉ!兄弟通信」その1「なぜ俺たちは新しい名前をビバ・ブラザーにしたのか」
今日からはじまります、ビバ・ブラザー短期集中連載「よぉ!兄弟通信」。今年最高の新人のひとつと称され、早くも8月3日にはデビュー・アルバム『フェイマス・ファースト・ワーズ』のリリース、そしてサマーソニックへの出演と、その打ち鳴らすブリティッシュ・ビッグ・ロックさながらに攻勢をかける彼らが、初…
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ブラザー、訴訟を受けてバンド名を改名。リー・ニュウェル、「ブラザーは死んだ。ビバ・ブラザー万歳!」と語る
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