【JAPAN最新号】“色水”から最新曲“渦巻く夏のフェルマータ”まで、おいしくるメロンパンの美しさと危うさが交錯する夏の名曲×5をナカシマが語る

夏は美しいものであり、危害を加えてくるものでもあると思います

以前、ナカシマ(Vo・G)は「人生とは『どうにもならないこと』ばかりであり、降り注いでは消えてゆく季節もまた『どうにもならないもの』なのだ」と言った。そして「『どうにもならないこと』への向き合い方を、自分たちは表現し続けているのだ」と。中でも「夏」という季節は、おいしくるメロンパンの音楽世界にあって特別な輝きを放ち続けている。永遠と刹那の摩擦、夢と現実の摩擦──夏は摩擦それ自体のように現れて、曲の主人公たちを魅了し、翻弄し続けている。

今回、おいしくるメロンパンの夏の名曲5曲をこちらで選び、それぞれの楽曲についてナカシマに語ってもらうコンセプトインタビューを実施した。過去の名曲たちについて、かつてなくナカシマがエピソードを開陳した貴重な語録になっている。さらに、リストの5曲目には新曲“渦巻く夏のフェルマータ”を選ばせてもらっている。この曲はすさまじい名曲だ。この曲があればどこにだって行ける──そんなことを感じさせる、地図のような1曲。

もうすぐ夏が終わる。忌々しいほどに暑く、眩く輝かしい夏が終わる。さあ、これからどこに行こう?──そう自分自身に問うあなたに、この特別なインタビューを送りたい。

インタビュー=天野史彬 撮影=北岡稔章
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年10月号より抜粋)


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