08年のデビュー作『19』で彗星のようにイギリスから登場した天才肌のソウル・ヴォーカルを聴かせるアデル。9月に待望のセカンド・アルバムがリリースされるが、クラシックなR&Bやジャズ的な雰囲気が強かったファーストに較べて、よりカントリーに近いサウンドとボーカルを打ち出しているとローリング・ストーン誌が伝えている。
レコーディングもカリフォルニアでリック・ルービンとともに行われていたそうだが、今回カントリーへと傾倒していったのは、ブレイク後にツアーで訪れたアメリカの南部で、すっかりカントリーに病み憑きになってしまったからだという。「これまでは全然好きでもなかったし、それはイギリスにはないからだと思うのね」とアデルは語っているが、ローリング・ストーンズのキース・リチャーズやミック・ジャガーなども新作ドキュメンタリー『ストーンズ・イン・エグザイル』のなかで、アメリカのツアーで地方へ出るとラジオは途端にカントリーだらけになったものだと説明していて、ブルースやR&Bが好きでアメリカへ行くとカントリーが好きにならざるを得なくなる事情を語っている。
今回アデルが特にはまったのは友人に紹介してもらったワンダ・ジャクソンだとか。「すごく生意気なところとワイルドなところが同居しているのね。すごくエルヴィスみたいなわけ。とってもセクシーで、でも、自分をさらけ出すことに怖気づいたりもしないのね」。 こうしたワンダ・ジャクソン、アリソン・クラウスなどのボーカリストやレディ・アンテベラムなどといったカントリー・ロック・バンドなどの影響を汲んで今作のソングライティングを手掛けていったという。「今度の曲はキラキラさせたり派手なものにはしたくなかったのね。だから、レディー・ガガ的なものよりも天然素材しか使ってないタペストリーみたいにしたかったというか。っていうかレディー・ガガは大好きなんだけど、ああいうヨーロッパ的なダンス・ミュージックに今回はまみれたくなかったわけ」。
なお、ソングライティングの段階ではブロック・パーティやプライマル・スクリーム、あるいはフローレンス・アンド・ザ・マシーンなどを手掛けたプロデューサーのポール・エプワースのサポートがあったという。