6月に公開されるザ・ストーン・ローゼズのドキュメンタリー映画『The Stone Roses: Made of Stone』の監督シェイン・メドウズは昨年アムステルダム公演でバンドが内輪もめを起こした時には「文字通り気分が悪くなった」と語っている。
事件はマンチェスターのヒートン・パークで行われた復活ライヴの前に行われたヨーロッパ・ツアーのアムステルダム公演で勃発し、レニが帰ってしまったためアンコールの"アイ・アム・ザ・レザレクション"を演奏できなくなり、イアン・ブラウンが「ドラマーが帰っちゃったからできねえよ。どうしようもないだろ。ドラマーがまんこ野郎なんだから」と観客に訴え、物議をかもすことになった。
この現場に居合わせたメドウズ監督はどこまでもバンドの恥部を晒していったメタリカのドキュメンタリー作品『メタリカ:真実の瞬間』とは違うアプローチを取っていくことを決心したと次のように語っている。
「あの騒動が起きた時ね、ぼくは本当に文字通り気分が悪くなったんだ。本当に嫌だった。だから、大概の映画作家とはまったく逆のアプローチを取ったんだよ。すべてのカメラの電源を消し、撮影スタッフを全員ひとつの部屋に集め、ここから出て行ったやつはその場でクビだと言い渡したんだ。こういう現場はロック・ファンならもう見飽きているほどに見てきているわけだから。あのメタリカの傑作ドキュメンタリー(『メタリカ:真実の瞬間』)もそうだし、ぼくもバンドが全員で精神カウンセリングを受けるところは大好きなんだけど、これはもう使い古された陳腐な切り口かなと思ってね。ぼくは自分が一番好きなバンドの再生を見届けるためにこの映画を作ってたんだ。アメリカの大統領の揚げ足を取るマイケル・ムーアとはちょっと意味合いが違ってたんだよ」
アムステルダム公演でアンコールに応えられなくなり問題の発言をしたイアンの動画はこちらから→
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=NzPzIkUTWAI
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