モリッシー、ラッセル・ブランドに共鳴して現在の選挙制度や政治の有様を批判

モリッシー、ラッセル・ブランドに共鳴して現在の選挙制度や政治の有様を批判

モリッシーは俳優で親友のラッセル・ブランドが提唱している投票ボイコット革命を支持すると発言している。

ラッセルは政治評論誌の『ザ・ニューステイツマン』の先月号の特別編集長を務め、自身で執筆した記事では、人々が政治家と選挙制度に大きな幻滅を抱いている現在こそ革命が必要だという持論を展開した。また、その後BBCの番組で政策や政治家の分析や解説を行う『ニュースナイト』にも出演し、番組司会のジェレミー・パックスマンとのインタヴューでもこの持論について語ってみせた。

モリッシーはこれを受けて自身のファン・サイト、トゥルー・トゥ・ユーに次のようにメッセージを寄せている。

「ラッセル・ブランド、数週間前には立ち上がってくれて声を上げてくれてありがとう。ただ、ラッセルはその後、現代イギリスでは誰もが意見を述べるとそうなるように、大批判を浴びてそのまま闇に葬られています。現代のイギリスの抑鬱的な精神的病理はいかなるものも楯突くことを許さないのであって、おかげでイギリスはしっかり考え抜いた討論が行われない、世界で最も暴力的で憂鬱な国に成り果ててしまったのです。

ラッセルと同様、ぼくも今最も強い主張となる投票は投票しないことだと思います。もはや内閣総理大臣の時代は終わったのであって、赤から青へとただ旗をかけ替えるだけのことよりももっと意味のある変化を行う時期に来ているのです。活字媒体が支持する人物はどれもどうでもいいか、思考を刺激することなど到底できない輩ばかりです。笑顔だけが売りのデヴィッド・ベッカム、暇なことだけが売りのその奥さん、タレントのケイティ・プライスとその頭の悪すぎるご一行、それと『正しく食べること』を唱える過食気味のジェイミー・オリブル(オリヴァーとおぞましいを意味するホリブルをかけている)など、そんな人物ばかりです」

さらにモリッシーは次のように続けている。
「イギリスは一体いつからこんな間抜けだらけの国になってしまったのでしょう。豊かで知的な討論はどこへ姿を消してしまったのでしょう。わたしたちイギリス人のマイア・アンジェロウ、わたしたちのジェイムス・ボールドウィン、わたしたちのアレン・ギンズバーグ、わたしたちのアンソニー・バージェス、わたしたちの社会や政治の改革者たちはどこに行ってしまったのでしょう。一体いつからこの国の政治はろくに頭のまわらない人たちに乗っ取られ、いつからイギリスの主要な政治家はみな『情愛と友情(ブライズヘッドふたたび)』のエキストラ程度の人物に成り下がってしまったのでしょう。SW1X(イギリスの議会議事堂があるウェストミンスター地区の郵便番号)地区に棲息するおバカ家族『アダムス・ファミリー』の面々(イギリスの議会議員のこと)が沈みゆくイギリスの無能で恥ずかしい代議員であることは間違いありませんが、そのことに催涙弾を撃ち込まれることなく変化をもたらすことなどできるのでしょうか。民主主義が不在の今、それは不可能なのです」

なお、発売と同時にベストセラー1位となり話題を呼んだモリッシーの自伝『Autobiography』はその後、ハードカバー版が刊行されることも明らかにされている。

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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