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    め組のワンマンを観て思った、映画的情景について。

    め組のワンマンを観て思った、映画的情景について。
    今日は渋谷のO-Westでめ組のワンマンを観た。
    いやあ素晴らしかった。
    め組史上、もっとも素晴らしいライブだったし、さよなら、また今度ねを含めた菅原達也史上、もっとも素晴らしいライブでもあった。


    菅原が描くポップソングは、いつも切なくてちょっと不格好で、それでいて他のどんなアーティストにも描けない博愛性に満ちている。
    それは、道端に落ちているコンビニのポリ袋とか、記憶もないのにできているちょっとした擦り傷とか、そんな他愛のないものが突然きらきらと輝いて一気に踊りながら歌い出すような、いろんな映画のどうにも忘れられないワンシーンに似ていると、いつも思っていた。


    それが今日のライブでは、「め組=そういう曲をやるバンド」ではなくて、もはやステージの上いっぱいにそんな情景そのものが表現されていた。さよなら、また今度ね時代からずっとライブを観てきたけど、ここまでやれたのは本当に初めてだと思う。


    それからアルバムのインタビューの時に菅原が「俺、自分が歌がうまいってことにようやく気づいたんです」という話をしていて、なんのこっちゃと思っていたけれど、めっちゃくちゃ歌が良くなっていた。バンドメンバーの演奏にどんどん引っ張られて、歌自体のパワーが格段に増したのだと思う。
    その証左にダブルアンコールの菅原ひとりの弾き語りの1曲は、ちょっと圧巻だった。


    最後に「次のアルバムは本当にいいものになると思います」とすでに断言していた彼らだけど、マジで期待が高まりました。楽しみに見守りたい。(松村)
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