恋をして不安になるのは、いつか訪れる別れを想像してしまうから。
そんな不安を無理にかき消そうとせず、頭の片隅には思い浮かべながら、君への想いをいろんなかたちで描いた“あのさ”、“月が綺麗だって”といった切なくもあたたかいバラードをバイラルヒットさせてきたberry meet。
でもライブを観たり、本人たちに実際に会うと、実は天真爛漫でハイテンションなバンドだとわかる。
そんなベリミの新曲“溺愛”は、バンドの楽しい雰囲気が前面に押し出されている。
サビで繰り返される《大丈夫》《誓います》のコールアンドレスポンスは、先週ファイナルを迎えた対バンツアーでいち早く披露したときも既に大盛り上がり。
MVも結婚式を舞台にしたコミカルでかわいい仕上がりで、ウエディングソングとしてぴったりなベリミ史上最もハッピーなラブソングなのだが、ラスサビ前では《どんな恋にも/終わりは来るよ》と歌われる。《いつかに 怯えないで/今を二人で 大切に過ごすこと》──どうしたって知ることなんてできない未来に思いを馳せるよりも、今この幸せな瞬間を大切にしたいと、不安な気持ちを包み込むところもベリミらしさ。最後まで聴くと、とても前向きな気持ちになれる歌だ。(有本早季)
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恋の不安定さを歌にしてきたberry meet史上最もハッピーなラブソング“溺愛”誕生!
2024.06.07 19:30