昨年の夏に“Branches”でインタビューして以降のBialystocksの楽曲からこれまでにない「軽やかさ」みたいなものを感じていたのですが、その印象は3rdアルバム『Songs for the Cryptids』を聴いて確信に変わりました。
楽曲を通して、パーソナルで大切な記憶を呼び起こす力はそのままに、なんというか過去を呼び起こすだけでなく、その先に続いていく未来まで見せてくれるような感覚になったんです。その理由に迫るべく、発売中のJAPAN12月号で甫木元空(Vo)&菊池剛(Key)のふたりにインタビューしました。
“Branches”のインタビューでは「もうちょっとわかりやすくすれば、簡単に伝わるとは思うんですけど(甫木元)」「『頑張れ』とか『愛してる』みたいな歌詞を書ける人生のほうが絶対楽だった(菊池)」と語っていた彼らが、今作で「未来」「愛」「幸せ」のようなわかりやすい言葉を使うようになったのはなぜか? 話すことすべてに意味が出すぎてしまう甫木元さんと「意味はないです」と断言する菊池さんが、それぞれの角度から語ってくれています。
東名阪のホールツアーを経て、現在7都市を回る「Songs for the Cryptids Tour」中のBialystocks。変わらずに成長し続けるその強さは、ふたりのこの絶妙なバランスにあると実感しました。
ちなみに、アルバムタイトルの『Songs for the Cryptids』は菊池さんの「気になった言葉集」から甫木元さんがピックアップされたとのこと。その言葉集には「ビーチサンダルを履いた足の指の間が燃えるように痛い」のような表現がピックアップされているらしく──ふたりの脳内を駆け巡る思考がますます気になっています(笑)。(畑雄介)
↓『Songs for the Cryptids』のラストを飾る“Branches”のインタビューはこちら
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