今年最も期待している映画『DUNE』の予告編がとうとう公開された!!
こちら。
https://twitter.com/dunemovie/status/1303729548563902464
1984年に同じ原作をもとに映画化された『デューン/砂の惑星』を担当したデヴィッド・リンチは、すでに最新作の『DUNE』には「興味ゼロ」と発言。観ないとも言っている。
また、ドキュメンタリー映画『ホドロフスキーのDUNE』にも描かれているが、過去に自ら映画化に挑戦し未完に終わったアレハンドロ・ホドロフスキー監督も『DUNE』に言及。「ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『DUNE』は観るけど、この小説は映画化が不可能なんだ」と語っている。
https://www.youtube.com/watch?v=r-cnFoqfJfI&feature=youtu.be
そんな難しい映画だが、この予告編を観る限りは、偉大な監督2人が語る「不可能」を乗り越えて、奇跡的な作品になっているのではと期待できる内容になっている!
予告編公開の前に、キャストと監督による短いQ&Aがあった。
そこで並んだ、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督(『プリズナーズ』、『ボーダーライン』、『メッセージ』、『ブレードランナー 2049』)とオスカー・アイザック、ジョシュ・ブローリン、ハビエル・バルデム、レベッカ・ファーガソン、そしてジェイソン・モモアという完璧すぎる監督とキャストを観ても、そして、あまりにもキラキラしているティモシー・シャラメとゼンデイヤという新世代のスーパースター2人を観ても、この映画が良い作品にならないわけがないと確信できた。
https://twitter.com/TwitterMovies/status/1303725610666274817
以下、Q&Aで語られていたことを要約する。
●原作との出会い
監督:「15歳の時に読んで、すぐに夢中になりすべてのシリーズを読んだ」
ティモシー:「僕も監督や他のキャストのように、若い時に読んで自分の青年時代においてすごく大事な作品だったと言いたいところだけど、正直言って、ドゥニが『DUNE』を監督とすると知って読んだんだ。彼の仕事にいつも注目していたからね」
●ティモシーが演じるポール・アトレイデスはどんな人物か
ティモシー:「普通ではない状況に直面し、並外れた葛藤を抱えている。それでも信念と伝統を重んじて、威厳を持ってそれに立ち向かう。彼の父であるレト・アトレイデス公爵(オスカー・アイザック)は、自分の息子に普通の人以上の可能性があることに気付くんだ」
●ティモシーが主役に完璧だと思った理由
監督:「彼には素晴らしいところがいくつもあるけど、中でも大事だったのは、目からものすごく深い知性が感じられること。深い魂も感じられる。まるで長い間生きてきたかのようなね。そこにまず感動した。だけどカメラを通すとものすごく若く見えることもある。そのコントラストも良かったんだ。経験があるように見えて、そうでありながらティーンエイジャーらしい無邪気さも残しているところが最高だった」
●撮影に関して
ティモシー:「この撮影ではグリーンスクリーン(特殊効果)を使った撮影は2回しかなかった。それ以外は本当に実写だった」
監督:「僕にとって、この映画を撮影するにあたって肝心だったのは、本当に砂漠で撮影することだった。この映画のタイトルは『DUNE』(砂漠)だから、本当に砂漠にいることで、みんなが砂漠の無限さを感じることが大事だった」
ティモシー:「ヨルダンの砂漠で撮影している時、本当にそこにいると思えたよね」
監督:「家族が新しい環境に行くことの悲劇でもあるわけだからね」
●アトレイデス対ハルコネンについて
監督:「僕の秘密兵器は(ウラディメール・ハルコネン男爵を演じた)ステラン・スカルスガルドだった。彼らの対決シーンを観た瞬間に、彼らのモラルの違いなどをすぐに理解できると思う」
●アトレイデス公爵について
オスカー・アイザック:「彼は、何より父でありそして人間である。家族と家を守らなくてはいけないという莫大なプレッシャーを前にしながら存在の危機にさらされ、新たな状況と対峙する。知らない惑星に行かなくてはいけない、というね」
●レディ・ジェシカについて
レベッカ・ファーガソン:「監督は、彼女が決断することこそがすべてを作り、また崩壊させるということが重要だと思っていた」
●壮大なスケールの撮影現場について
オスカー:「どんなセットやXウィング、ミレニアム・ファルコンがあろうとも、偉大なスケールには敵わない、ジョシュ・ブローリンのね(全員爆笑)。撮影現場はあまりに巨大で、本当にエイリアンの惑星にいるような気持ちだった」
●それぞれのキャラクターについて
ジェイソン・モモア:「ダンカン・アイダホは、ぶっちゃけ最もイカした男なんだ(笑)。アトレイデスにとってはうるさい存在だと思う。彼はサムライで、前線に立つ男だ。公爵に信頼されていて、アラキス(惑星)に送られる。それで2つの世界を統合させようとしている。その根底では、ポールと家族を守るためなら何だってする。そしてみんなを尊敬している」
ハビエル・バルデム:「スティルガーは、デューンという名前でも知られる惑星アラキスのリーダーであり、戦士である。彼には美学がありモラルがあるんだ」
ジョシュ・ブローリン:「ガーニー・ハレックは、戦いを極めていてポールが好きで親的な存在でもある。彼は勇敢なる心を持つ戦士であり、同時に詩を愛する優しい面も持つ男だ」
●撮影のウラ話
ジェイソン:「ドゥニは、人生でこんなに走ったこともないくらい僕を走らせた。表面的には『絶対に諦めない、絶対に諦めない』と頑張っていたけど、内面では子供みたいに泣いていたよ(笑)」
レベッカ:「砂漠があまりにも巨大で、人間ってなんてちっぽけで意味がないのかと分かったよ」
●女性のキャラクター
シャロン・ダンカン=ブルースター :「(Liet-Kynesは原作小説の中では男性だが)ドゥニにとって何より大事だったのはこの人物がどんな人だったのかということ。彼はすべての点を繋げる役割にある。すべての世界を理解している人なの。男性であることよりもそれが大事だった」
ゼンデイヤ:「彼女(チャニ)はすごくタフな女性。彼女は、この惑星のことしか知らないから、他の若者がいきなり来て、気に食わない。だけど、彼女は彼(ポール)の中に何かを見出すわけ」
●この物語は不可能な状況に2人の若者が立ち向かう内容でもあるが、今世界は色々な意味で崩壊している。若者としてこの世界に生きていて何か共感できることはあるか
ゼンデイヤ:「(笑)少しね」
ティモシー:「この映画で、チャニとポールという若者が巨大な責任を背負って世界に立ち向かうのを観て、15〜17歳の子供達にとっては、ただ成長するだけでも大変な時期だから、そこに共通するものがあると思ってくれるかもしれない。それにこの映画を観た全ての人達にとって、何かしらのメタファーが感じ取られ、そして学ぶことがあると思う」
●現在のディストピアのような世界に生きていることについて
シャロン:「心に残るような映画であり、人々が変化を求めたいと思うような作品だと思う」
監督:「『DUNE』というのは、いくつもの変化と激動に直面しながら、それにいかに順応し生きていくのかについての映画だ。だから『DUNE』は、今こそ意味がある作品だと思う」
『DUNE』はEmpireマガジンでも表紙を飾り特集されている。
アメリカでの公開は12月18日。その頃までに世界がどうなっているのか不明だが、この映画を観るのを楽しみに頑張りたい!!!!