ジャネット・ジャクソン、14年振りの来日公演を観た!@さいたまスーパーアリーナ


なんと14年ぶりになるジャネット・ジャクソンの来日公演! ベスト・アルバムのタイミングで2011年に敢行され、ヒット・ナンバー満載だったという「ナンバー・ワンズ・アップ・アンド・クロース・ツアー」での来日がかなわなかったのは残念だったが、今回も新作『アンブレイカブル』の楽曲を紹介しながらも圧巻のヒット・パレードを次から次へと披露してくれた。

新曲"バーン・イット・アップ"はジャネットの美メロとミッシー・エリオットとの応酬が刺激的で、その後は86年の"ナスティ"、08年の"フィードバック"、さらに89年の"ミス・ユー・マッチ"と曲と時代のめくるめくような展開。これにさらにジャネットはダンサーたちと激しい振付の一糸乱れぬパフォーマンスを繰り広げるのだから、ひたすら怒濤の展開なのだ。

後半もバラードやヒップホップ系ナンバー、さらにグルーヴ系やクラブ系などさまざまなレパートリーを紹介しながらライヴの波を生み出していくその構成がお見事。パフォーマーとしての技量のみならず、その切り札の多さにあらためて感服した。また、"どんなときでも、どこにいても"では、この曲のサンプリングを使ったケンドリック・ラマーの"ポエティック・ジャスティス"でのケンドリックのラップ音源を意趣返しとして映像までつけて披露してみせてくれるという凝りよう。その後の"ゴット・ティル・イッツ・ゴーン"ではさすがにQ- ティップは登場しなかったけど。

アンコールは新作からのダンス・ナンバー"シュッダ・ノウン・ベター"と90年代ヒップホップと70年代グルーヴが合わさった病み憑きナンバーの "アンブレイカブル"となったが、新作のナンバーでヒット・ナンバーを挟むというのも、なかなかやりそうでやらない、ファンにも嬉しい配慮だったと思う。(高見展)