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    新生ブロック・パーティーをHCWで見た!@新木場コースト

    新生ブロック・パーティーをHCWで見た!@新木場コースト

    新体制ブロック・パーティーの4人による
    素晴らしく感動的なライヴだった。
    2日間にわたる第11回目のHostess Club Weekendのトリを飾った
    ブロック・パーティー。

    約4年ぶりの来日公演だが、その間に
    オリジナル・メンバーのマット(Dr)、ゴードン(B)が脱退。
    正直、不安な気持ちもあった。
    というのも、ケリー、マット、ラッセル、ゴードンの4人の
    親近感の湧く佇まいと、音楽がなければ繋がることがなかったのでは?
    と思わせる不思議な凸凹ケミストリーも間違いなく
    このバンドのチャームポイントだったからだ。

    今夜感動的だったのは、そんな感傷も包み込むような
    彼らの楽曲の素晴らしさに、
    あらためて心を掴まれる瞬間が幾度もあったからにほかならない。

    そして、シンガロングや「オケレケー!」というフロアからの掛け声など
    04年、数千人がぎゅうぎゅうになりながら
    踊り狂った伝説的なサマーソニックでの初来日以来、
    着々と築き上げられてきた日本のファンとの熱い交感のシーンが絶えなかったことも泣けた。

    冒頭はやはり、オーディエンスと4人の間で
    間合いをどう詰めていこうか、という空気があったように思う。
    なにしろ、クール・ビューティーな新生ドラマー:ルイーズの
    叩きだすビートがめっちゃタイト!
    「自分の知ってるブロック・パーティーのライブじゃない」という
    戸惑いが先だったというか・・・・・・。

    ただ、そんな違和感も、5曲目あたりで披露された
    “バンケット”で一気に吹き飛んだし、
    新曲もPVで観る以上に厚いビートが繰り出されフロアを揺らしまり。
    とてもライヴ映えしていて
    ダンスバンドとしての機能性が気持ちよく強化された効果がバリバリ発揮されていた。

    ダブステップ~トラップ以降、
    音とビートの行間、空白地帯で表現される、悲しみやエモーションに心を奪われてきた。
    そのせいかわからないけど、
    ジョイ・ディヴィジョン~ニュー・オーダーの系譜に連なる
    ラッセルのせつないギター・リフ&アルペジオが先導する
    ブロック・パーティーのシグネイチャー・サウンドがえらく新鮮に響いた。
    多数の形で踊れるバンドサウンドが追求されるているなかで、
    ブロック・パーティーのサウンドは新世代のリスナーにも
    フレッシュに受け止められるのでは、
    と今夜のイベントの
    恐らく彼らのライヴ初体験であろう若いオーディエンスの反応からも思えた。

    来年発売のニューアルバムが今から楽しみだ。(森田美喜子)
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