RADWIMPSとONE OK ROCKが相見えた一夜。そもそも今回の対バンツアーは、野田とTakaが一緒に鍼治療に行った時の会話から始まったアイディアらしい。間違いなく、最高峰のアリーナロック体験だった。
先行のONE OK ROCKはアリーナロックの最前線にいるわけで、Takaは「今日の僕たちは前座です」なんて言っていたくせに、主役を食いかねない圧倒的な勢いのステージを繰り広げる。世界規格のロックに正面から上り詰めようとする彼らのサウンドは、先鋭的な発明と古典的なロックの奥義が絶妙にブレンドされていて、特にこうしたアリーナライヴでは「奥義」が威力を発揮する。
それに思いっきり触発されてきたRADWIMPS。思考の深層をえぐる言葉と音が、奔放に、ひたすら楽しそうに弾ける。10周年という節目に、命の誕生という「奇跡」を祝福するステージだ。集まったオーディエンスひとりひとりの歌声が加味されることで、その奇跡は天文学的数字の確率に跳ね上がった。野田は「もう一生宝くじ買わなくていいよ。絶対当たらないから」と言っていたが、本当にそうだ。
RADWIMPSの曲には痛烈なものも多いけど、今回はすべての曲が優しく温かく、眩く鳴り響いていた。アンコールでは、Takaが「やらなかったら一生後悔するから」と告げたらしく、予定になかったスペシャルなコラボも繰り広げられて歓喜の嵐に。後日公開のライヴレポートを書きます。(小池宏和)