sukekiyo、その愛の深淵に触れるホールワンマン

大阪で2公演、東京で1公演のみのホールワンマン。真に異質・異形のステージであった。約2年前、謎に包まれたままスタートした京のソロプロジェクトだが、sukekiyoというバンドそのものに導かれる形で、有機的に京の頭の中が具現化されていることが分かる。

美しく刺激的な映像効果や詩の朗読、グロテスクなパントマイムなどを持ち込み、ゴシックにしてアヴァンギャルドなロックの中で舞い踊りながら、京は痛ましい愛の形に彷徨う。ガチのSMショウから傾れ込む“leather field”のクライマックスは圧巻で、異形だろうが痛ましかろうが愛は愛だ、という強靭なメッセージと美を伝えているように思えた。

これだけのものを京の中から引き出しているsukekiyoの楽曲は本当に凄い。オーディエンスは座席に座ったまま息を飲むようにステージを凝視していたが、座席制のホールでこのパフォーマンスを繰り広げるスタイルは極めて有効だ。来春4月には続編が行われることもアナウンスされていた。詳細はライヴレポートに書きます。(小池宏和)
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