欅坂46、新曲“不協和音”テレビ初披露! 平手友梨奈の葛藤と闘志に迫った『SONGS』を観た

欅坂46、新曲“不協和音”テレビ初披露! 平手友梨奈の葛藤と闘志に迫った『SONGS』を観た

「今、すごい自分が嫌なんですよ。パフォーマンスもだし、全部の面を含めて。自信がないまま前に立たされてやるのも、私的には自信がついてから立ちたいし……っていう葛藤もあって」

欅坂46のセンター:平手友梨奈は、自分自身の現在地をそんな言葉でシビアに語っていた。
オーディションを経て14歳でデビューを飾り、15歳でグループのセンターのみならず、音楽シーンのど真ん中に立つに至った少女が、である。

折しもデビューからちょうど1年。代々木第一体育館で1周年記念のワンマンライブが行われた直後に放送された、NHK『SONGS』の欅坂46出演回。
先日ここRO69で独占公開された、収録現場密着レポ(http://ro69.jp/feat/keyakizaka46_201703/)をご覧になった方も多いと思う。

“サイレントマジョリティー”“世界には愛しかない”“二人セゾン”、そして今回がテレビ初パフォーマンスとなるニューシングル“不協和音”も含め、デビュー以降のシングル表題曲4曲をスタジオで披露していたこの日のオンエアは同時に、最年少ながらセンターを務める平手友梨奈にフォーカスを当てた「15歳のドキュメント」でもあった。

「人前に立つのがあまり好きじゃなかった」「輪の中に入っていく感じじゃなかった」という14歳当時の平手が、「自分を変えたかった」とアイドルグループのオーディションを受けるに至った過程と「今」の想いを、平手の密着インタビューと一問一答形式のQ&Aで解き明かしていく。

Q. 5年後の自分は何をしている?
A. 結婚しているかなと思います

Q. 4作連続「センター」どう思った?
A. 「できない」って思いました

Q. 欅坂46を辞めたいと思ったことは?
A. あります

《君は君らしく生きて行く自由があるんだ》(“サイレントマジョリティー”)といった歌詞のひとつひとつに鼓舞されながら、それを自ら咀嚼し、メッセージ性の強い歌とパフォーマンスへ昇華していく――。
振付師:TAKAHIROは番組内で「振付は私が付けるんじゃなくて、平手だったり、メンバーの持っているものが引き出されるのがきっと正解で、引き出すための鍵が歌詞」と語っていたが、欅坂46のダンスが歌と同様に物語でありメッセージである――ということを、今回のオンエアの映像はダイレクトに伝えていた。

放送90分前に終わったばかりの代々木第一体育館ワンマンの“不協和音”の映像も交えながら、カメラは「《僕は嫌だ》はもう、私の心の叫びかなって思ってますね」と苦悩する平手の胸の内に迫っていく。

「やっぱりいろいろ、ファンの人からも言われたりするし、それはやっぱり傷つくし。でも、それには負けていられないので。『だったらもうやってやる』って思っています、ライブとかで思い切り。もう、それしか反論することがないですよね」

「自分を変えたい」と異世界に飛び込んだ少女の切なる願いと闘志が、アイドルポップスの常識を変え、音楽シーンを震わせる原動力のひとつになっている――という平手と欅坂46の構造が、今回のオンエアでくっきりと浮き彫りになっていたのが印象的だった。彼女たちの「その先」が、よりいっそう楽しみで仕方がない。(高橋智樹)
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