昨年リリースされたダニー・マッキャスリンの新作『ブロウ』は、デヴィッド・ボウイの遺作『★』と同じ音が鳴っている。
ダニー・マッキャスリン(サックス)、マーク・ジュリアナ(ドラムス)、ティム・ルフェーブル(ベース)、ジェイソン・リンドナー(キーボード)という同じメンバーから生まれたサウンドだから当然といえば当然だが、ボウイの意思を受け継いだ、兄弟アルバムのように感じられて嬉しかった。
彼はボウイから「アーティストとしての進化を怖れないこと」を学んだという。
アルバム『ブロウ』は、様々なビートやサウンドが勇敢とも思えるほど自由に鳴っていて、しかも開かれていてポップでもある。生でどう鳴り響くのかがとても楽しみだ。
今回マーク・ジュリアナは残念ながら一緒に来日しないけれど、ザック・ダンジガーももちろんアルバム参加メンバーで、フュージョンで大役をこなすと同時に、デヴィッド・ホルムス(プライマル・スクリームやマニックスのリミックスを手がける)やU2も手がけている。
5日に名古屋ブルーノートを経て、いよいよ東京公演は今日から。
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/donny-mccaslin/
日本盤のみのボーナス・トラック“Tokyo”はとてもいい曲。きっとやってくれるのではないか…と期待している。(井上貴子)
【来日公演情報】
2019年2月5日(火) @名古屋ブルーノート
2月7日(木)、8日(金)、9日(土)@ブルーノート東京
<メンバー>
ダニー・マッキャスリン(サックス)/ジェフ・テイラー(ヴォーカル、ギター)/ザック・ダンジガー(ドラムス)/ティム・ルフェーブル(ベース)/ジェイソン・リンドナー(キーボード)
『★』が第59回グラミー賞“ベスト・ロック・パフォーマンス”を受賞した際、ボウイの代わりにスピーチも行なった映像はこちら。