現在発売中のロッキング・オン5月号では、メタリカの新作『72シーズンズ』ロングレビューを掲載しています。
以下、本記事の冒頭部分より。
文=荒金良介
メタリカの12thアルバム『72シーズンズ』が遂に世に放たれる。前作『ハードワイアード…トゥ・セルフディストラクト』以来、実に6年以上ぶりだ。振り返ると2022年11月末に突如新作リリースを発表、それと同時に第1弾シングル“ルクス・エテルナ”のMV公開&配信、さらにアルバムに伴うワールドツアー「M72 WORLD TOUR 2023-2024 “No Repeat Weekend”」の開催も告知。
その中身は欧米46公演、訪れる全都市で2公演ずつ行い、しかも“No Repeat Weekend”という言葉通り選曲に被りナシ。一気呵成に情報解禁して話題を振り撒き、綿密に計画して空前のスケールで展開する。泣く子も黙る世界最高峰のメタルバンドでなければ成立し得ない大胆不敵な戦略である。
まず新作を紐解く上で、第1弾シングル“ルクス・エテルナ”の話から始めたい。なぜなら、この曲はメタリカの音楽的支柱とも言えるNWOBHM(ニュー・ウェーブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)臭が満載だからだ。ジェイムズ・ヘットフィールド(Vo/G)自ら「NWOBHMをかなり彷彿させる曲で、80年代のリフを思い起こさせる感じだね。とにかく楽しくて、自然と体が動くんだ」と解説している。
また、話は少し飛ぶけれど、昨年11月にメタリカの初期2作品をリリースしたメガフォース・レコード創業者2人に捧げた追悼ライブを行い、そこで初の全米ツアーを共にしたレイヴンをゲストに招いた。偶発的とはいえ、初期回帰を暗示した出来事と言えなくもない。(以下、本誌記事へ続く)
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