キングス・オブ・レオンの新作『メカニカル・ブル』も本日店頭に並びました！
こちら、前作『カム・アラウンド・サンダウン』からわずか３年ぶりのアルバムというのに、海外では“カムバック・アルバム”として盛り上がっている注目作。
なぜなら、03年のデビュー以来、コンスタントに作品をリリースしてきたというのもあるが、前々作『オンリー・バイ・ザ・ナイト』がもたらした大成功が巨大なプレッシャーとなり、前作のツアー中にケイレブ、そしてバンドが文字通りにパンクしてしまったことがなによりも大きい。
そのあと活動休止を宣言し、一時期はかなりヤバイ状態に陥ってたらしいバンドだが、ちゃんと持ち直して、いくつかの夏フェスの出演を経てリリースした新作は、それだけに感動的である。
基本、キングス・オブ・レオンらしい大陸的なグルーヴがどこまでも鳴り響くアルバムは、これまでの成功の方程式（そもそもそれは計算されたものではなかったが）を否定したり、無視したりするのではなく、それを思い切り踏襲しているのがなによりも清々しい。
そこにこそバンドの吹っ切れ具合がうかがえるし、だからこそ自然体に戻れたバンドの強さを感じさせる力作である。
過去を否定するのではなく、過去を受け入れられるようになったキングスはもはや無敵。
海外では間違いなく大成功を収めることになるだろう。

残念なのは、欧米と日本における知名度の格差。
あっちではアリーナ級のバンドになってしまったというだけに、なかなか来日してくれなくなったのは悲しい事実。
素晴らしいアルバムなんで、これが盛り上がってくれて、日本で再びライヴが見られるように、と切に思う。
来週の火曜日、10月1日に発売されるロッキング・オン11月号に、ケイレブの最新ロング・インタヴューがフィーチャーされるので、こちらも是非！（内田亮）

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