内部被曝通信 福島・浜通りから~川内村の検査結果

内部被曝通信 福島・浜通りから~川内村の検査結果

一部住民の帰村が始まっている福島県川内村では、帰村後も定期的な内部被曝の検査を行っている。その検査結果、第一報が公開された。川内村のウェブサイトにも公表されている( http://shinsai.kawauchimura.jp/?p=1945)

内部被曝検診の結果自体は、福島県の他の多くの自治体と大差なく、2011年11月から2012年9月にかけて384名が検査を受けた結果、セシウム137に関して、検出限界未満が約85%だった。2012年6~7月以降では、ほとんどの方から検出していない。

今回の結果で興味深いのは、帰村されている方、村まで往復されている方、未帰村の方で、内部被曝に大きな差が無かったことで、数字で言うと帰村された方53名、往復されている方152名、未帰村の方28名のうち、検出限界未満だった方はそれぞれ98%、97%、100%だった。

汚染食品をどれだけ食べてしまうかが現在の内部被曝のほとんどを決定するが、これを見る限り、帰村すること自体が内部被曝を明らかに増やすという状況では無いと数字的根拠が見て取れる。

また、地元の食材を消費する割合についてのアンケート結果は、帰村された方と未帰村の方を比較すると、米の場合で54.5%と23.8%、野菜で26.7%と4.8%と、地元率がかなり異なる割に内部被曝の計測値が大きく変わらないのは、川内村では帰村された多くの方々に食品検査をする癖がついており、村の色々な場所に検査する場所が設置されていることが大きいとレポートは報告している。

写真は内部被曝の実態について取材を行なった『SIGHT』6月発売の52号。詳細はこちらのURLを。ネットでのお申し込みも出来ます。
http://ro69.jp/product/magazine/detail/69588
(小池清彦)
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