今回のくるりのライブについて
2010.06.05 18:03
何の前触れもなしにホエ〜っと出したカップリング曲アルバムがホエ〜っとオリコン1位になった。
そしてなにげにもう出来上がっているニュー・アルバムは「そのうち出ると思いますのでその時はよろしくお願いします」と岸田はホエ〜と言っていた。
今回は、だから、これまでのカップリング曲とニュー・アルバムの曲からだけをやるライブ。
岸田はひたすらステージの上でホエ〜っとしていて、ただただ音楽だけが何の脈絡もなく(だってこれまでのカップリング曲と新曲という何の脈絡もないメニューだし)しかし堂々と鳴っているという奇妙なライブだった。
この世の中にも乗らず、世の中に乗らないという流れにも乗らず、過去にも帰らず未来も捏造せず、徹底的に今ここで本当にホエ〜っとしていることで生まれる歌を正直に歌おうとしているようだった。
「温泉」とか「目玉の親父」とか「東京レレレのレ」とか、完全中立国家のような歌がふわっと軽やかに飛び立った、くるりの新しいモードの始まりが見えたライブだった。