20周年の光と影の集大成! コールドプレイのドキュメンタリー作品『コールドプレイ:ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ』を観た!

20周年の光と影の集大成! コールドプレイのドキュメンタリー作品『コールドプレイ:ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ』を観た!

11月14日に世界同時劇場公開される『コールドプレイ:ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ 』は、今年デビュー20周年を迎えるコールドプレイにとって初のドキュメンタリー作品だ。

12月7日にはライブ盤『ライヴ・イン・ブエノスアイレス』、『ラヴ・イン・トーキョー』(こちらは日本限定リリース!)もリリースされ、20周年のアニバーサリーを盛り上げていく流れになっており、『コールドプレイ:ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ』は『ライヴ・イン・ブエノスアイレス』の2CD+2DVDのスペシャル盤にも特典映像として収録が既に決定している。いずれにしても14日の一夜限りの上映は同作をいち早く観るチャンスであり、歴代のライブ・シーンを多々含む同作を大スクリーンで観る体験が格別であるのは間違いない。

まずは触りのみ、『コールドプレイ:ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ』のトレーラー映像は以下より。

https://youtu.be/2OkVozbzuV8

東京ドームを含む世界各地のスタジアムを周った『ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ』ツアー(2016〜2017)はコールドプレイにとって過去最大、いや、彼らにとってだけではなく2017年に世界で最も稼いだツアーであり、もっと言えばポップ・ミュージック史上歴代3位(!)に輝くモンスター・ツアーだった。『コールドプレイ:ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ 』はそんな同ツアーとアルバム制作の裏側を追いながら、コールドプレイが世界一のバンドになるまでの20年の歩みを同時進行で物語っていく、決定版ドキュメンタリーだ。

コールドプレイはデビュー・アルバム『パラシューツ』で即ブレイクし、UKバンドとしては異例のスピードで全米も制したレアケースであるだけに、どこか「苦労知らず」と言うか、ロック・バンドに付き物の音楽性の葛藤やバンド内不和がこれまで見えづらいバンドでもあった。でも、本作を観ると、彼らもまた幾多のバンド達と同じように思春期に揺れ動き、無謀な夢に胸躍らせ、挫折と成長を繰り返してきた、泥臭いバンドであったことが伝わってくる。

本作の監督は『オアシス:スーパーソニック』を手がけたマット・ホワイトクロス。バンドが自分たちの歴史を編年体で振り返り語っていく、というスタイルは本作も『スーパーソニック』同様だが、すでに解散していたオアシスの神話化の作業だった『スーパーソニック』とは異なり、本作はコールドプレイと彼らのファンが立っている「今」に続く現在進行形の物語である点が大きな違い。彼らがやってきたこと、積み重ねてきた歴史がマックスの光と色彩と歓声で満ち満ちた『ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ』ツアーの最新ライブ映像によって次々に「報われていく」感覚が何よりもカタルシスなのだ。


ではここで、ネタバレにならない範囲で『コールドプレイ:ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ』の見どころをいくつかご紹介しよう。

監督のマット・ホワイトクロスは実はコールドプレイの4人と大学時代からの友人同士。本作にはデビュー前の貴重なライブ映像や「一体コレどこから発掘してきたの??」と驚くような初々しい彼らのオフショットも満載なのだが、それもバンドとホワイトクロスの長い付き合いと信頼関係があったからこそ。

コールドプレイはメンバーの仲が良く、極めて民主的なバンドとして知られているけれど、本作では対立と妥協と和解を繰り返しながら巨大ビジネスとしてのコールドプレイを守ってきた、彼らの実は超シビアな裏側も生々しく捉えられている。一方、いつまでも学生ノリでキャッキャとつるんでいる彼らもまた真実で、そのコントラストが何よりリアルなのだ。

そう、巨大ビジネス共同体でもあるコールドプレイの一員として、時に厳しい判断も迫られる彼らだが、同時に天才クリス・マーティンの底抜けなまでのド天然っぷりも随所で発揮されているのでこちらもお楽しみに。

“Yellow”や“Viva La Vida”、“Fix You”といった不朽の名曲の誕生のサイド・ストーリーが、彼らの証言と共に丁寧に描かれているのも本作の見どころ。そしてその曲が生まれた直後のライブ映像と、最新ツアーでスペクタクルにアップデートされた同曲のライブ映像を対比で見せる演出がこれまた秀逸!


「コントラスト」、「対比」は本作において大きなコンセプトと言えるかもしれない。そう、ドン底の精神状態にあった『マイロ・ザイロト』〜『ゴースト・ストーリーズ』期についてクリスが赤裸々に語り、だからこそ『ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ』で完全無欠の一体感と幸福を目指したのだと明かすように。

豪華ゲストが多数参加して話題になった『ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ』のレコーディング風景には、「あの人」も登場。クリスのコメントも含めて「ああ、兄貴っぽいなあ…」となること請け合いです。(粉川しの)

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