話題の新鋭、H.E.R.O.のフロントマン=クリストファーが明かす、作曲家/ボーカリストとしての意外なルーツ

話題の新鋭、H.E.R.O.のフロントマン=クリストファーが明かす、作曲家/ボーカリストとしての意外なルーツ

4月24日に発売を迎えたデンマークの新星、H.E.R.O.のデビュー・アルバム『ヒューマニック』が好評だ。なかでも収録曲のひとつである“スーパーパワーズ”はここ日本においてラジオ・オンエア・チャートの1位を獲得するほどの反響を集めている。


H.E.R.O.の最大の魅力は何よりも楽曲の良さにあるが、フロントマンを務めるクリストファー・スティアネは専業作曲家としての活動歴も持つ人物で、日本のボーイズ・グループ向けに楽曲を提供していたりするほど。その彼が、ソングライター、そしてシンガーとして受けてきた影響について語ってくれた。まず彼が挙げたのは、ザ・ビートルズの名前だった。

メンバー全員が子供の頃からビートルズを聴いて育ってきたのは事実だよ。というか、うちのバンドに限らず、大概のミュージシャンはビートルズに影響を受けたって言うんだろうけど(笑)。僕らも間違いなくその例外ではなくて、実際、ビートルズの初期作品を作曲面での参考にしていたりもするんだ。

それ以外で曲作りの面で影響を受けた存在といえば、ワンリパブリックのライアン・テダーだろうね。彼の作曲スタイルとか、曲作りの姿勢にはものすごく影響を受けているし、今でもインスピレーションを受けているよ。彼は基本的にはとてもメロディックなんだけど、そこにオタク的な捻りが入るんだよね。スタッカートをアクセントとして効かせてたり、メロディがリズムを刻んでたりするんだ。そうやってメロディにもリズムを効果的に取り入れていくというのは自分でもすごく意識しているところで、そこはメロディを書く上でお手本にしているよ。


そして彼が歌い手として最も影響を受けたのは、一昨年の5月に亡くなったクリス・コーネルなのだという。

いちばん影響を受けてるのはクリス・コーネルだよ。残念なことに亡くなってしまったけどね。彼の何もかもが好きなんだ。高音から低音まで網羅した超絶なボーカル・スタイルにしろ、スクリームにしろ……よほどの覚悟がないとあの本気の表現はできないし、だからこそ、この人の歌ってる感情はすべて本物なんだって信じられる。

本当に大好きな歌い手で、昔はそれこそサウンドガーデンの曲の一語一句に合わせて歌って、どうやったらあんなに伸びやかな高音が出せるんだろうって研究したりもしていた。自分が今、こうして人前で歌うようになったのはまさにクリス・コーネルのおかげだ。

そしてもうひとりは、ディジー・ミズ・リジーのティム・クリステンセンだね。同じデンマーク出身で、しかもグランジ/ハード・ロック系の音楽をやっている身としては、やっぱり彼の存在は外せないよ。


クリストファーは今月末から6月上旬にかけて単身で来日し、ラジオを中心としたプロモーションのため各地を飛び回ることになっている。楽曲の力で注目を集めつつあるH.E.R.O.の存在は、これを機にますます広く、そして深く浸透していくことになるに違いない。(増田勇一)
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