家庭や学校や仕事や友達づきあいや恋愛は、生きる力を奪うような事柄も無数に孕んでいる。毎日はその連続と言ってもいい。前作“生きてゆく”からもひしひしと感じられたが、“シルエット”に浮かび上がるのは若い精神と身体に次々と刻まれる「経験」だ。その上で谷口は《僕らは何も何もまだ知らぬ》と歌う。“ワカラズヤ”や“バカ”に至っては、ほとんど「経験」から反射的に弾き出されたような歌である。KANA-BOONは経験から目を逸らさず、第一に歌うべきものからピントを外さないのである。(小池宏和)
流れる時間に埋もれたものを撃つ歌
KANA-BOON『シルエット』
2014年11月26日発売
2014年11月26日発売
SINGLE
家庭や学校や仕事や友達づきあいや恋愛は、生きる力を奪うような事柄も無数に孕んでいる。毎日はその連続と言ってもいい。前作“生きてゆく”からもひしひしと感じられたが、“シルエット”に浮かび上がるのは若い精神と身体に次々と刻まれる「経験」だ。その上で谷口は《僕らは何も何もまだ知らぬ》と歌う。“ワカラズヤ”や“バカ”に至っては、ほとんど「経験」から反射的に弾き出されたような歌である。KANA-BOONは経験から目を逸らさず、第一に歌うべきものからピントを外さないのである。(小池宏和)