声もよければ弦も極上

エルヴィス・プレスリー『ワンダー・オブ・ユー:エルヴィス・プレスリー・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』
発売中
ALBUM
エルヴィス・プレスリー ワンダー・オブ・ユー:エルヴィス・プレスリー・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
昨年リリースされ、イギリスでチャート1位に輝いたエルヴィス・プレスリーのヴォーカルとイギリスの王立管弦楽団のオーケストラ演奏を合わせた企画盤の第2弾。第1弾の『イフ・アイ・キャン・ドリーム:エルヴィス・プレスリー・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』ではこうしたオーケストラに最も向いた大本命曲が勢揃いしていただけに、今回はよりカントリーやR&B寄りな選曲になっていて、逆に個人的にはとても嬉しい内容だ。特にカントリー曲はオーケストラとの親和性が高いので、典型的なカントリー曲の、“ジャスト・プリテンド”、“ラヴ・レター”、“スターティング・トゥデイ”のオーケストレーションとエルヴィスの声の混ざり具合は極上の響きとなっていて素晴らしい。もちろん“恋の大穴”、“ドント”、“アメイジング・グレイス”など王道エルヴィス・ナンバーもあるし、超スタックス・サウンド的な“君に夢中さ”もしびれる魅力に満ちている。しかし、悶絶ものなのはバート・バカラック全盛期の70年前後のサウンドをよく汲んだ“君を信じたい”で、個人的にはこの企画はこの曲だろという一押し。ただ、イギリスのファンなどは“この胸のときめきを”なのかな。(高見展)
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