歌の中でも裸になれる

菅田将暉『さよならエレジー』
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菅田将暉 さよならエレジー
最初はもともと好きな音楽を役の中で演じることが多かった菅田将暉だが、昨年のシングル『見たこともない景色』でのデビュー以降、音楽活動もどんどん充実。今作“さよならエレジー”は彼が敬愛している石崎ひゅーいが作詞・作曲を手掛けた。以前このふたりの対談取材をやらせてもらったことがあったが、それまでほとんど話したことがなかった彼らが意気投合し、撮影では菅田が石崎にギターを教えてもらいながら少年のようにはしゃいでいた。今回の楽曲も昨年夏からふたりで制作していたそうで、彼らが夢中になっている様が目に浮かぶ。そんな“さよならエレジー”は菅田も出演しているドラマ『トドメの接吻(キス)』の主題歌でもあり《はじめてのキスを繰り返して欲しくて》なんて歌詞も内容とリンクする。ちょっと歌謡曲っぽいアレンジもスパイスとして効いた仕上がりだ。彼は歌い手として深みのある声も素敵だが、何より、歌うことを通じて感情を裸にしているような生々しさを感じさせる瞬間が魅力だ。色んな生き様を覚悟を持って演じている俳優ならではの、菅田将暉ならではのすごみがある。(上野三樹)

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