ロックの幕開けは何度でも訪れる

ストーン・テンプル・パイロッツ『ストーン・テンプル・パイロッツ(2018)』
発売中
ALBUM
ストーン・テンプル・パイロッツ ストーン・テンプル・パイロッツ(2018)
新フロントマンにジェフ・グートを迎えたストーン・テンプル・パイロッツの実に8年ぶりの新作であり、前作に続き2枚目のセルフタイトル・アルバム。新体制の号砲的シングル“Meadow”に脈打つ、『コア』など初期作を彷彿とさせる荒々しいタフネス。“Roll Me Under”などで轟かせるハード&ヘヴィなサウンドのスケール感――。歴代ボーカリスト:スコット・ウェイランド/チェスター・ベニントンに通じるドライヴ感と、前任の2人とは異なる色彩のクリーンなトーンを備えたジェフの歌声を得ることで、アメリカン・ロックのひとつの象徴とも言うべきSTPサウンドのワイルドかつハイパーな肉体性が、全方位的なダイナミズムを発揮しているのが印象的だ。パワフルなメロディが、紆余曲折を乗り越えたバンドの「これから」に向けて躍動しているのも嬉しい。デビュー26年でアルバム通算7作目、21世紀ではまだ3作目。この4人で次々新作を出してほしい。切に願う。(高橋智樹)
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