新プロジェクトも面白そう

アンダーワールド『アナザー・サイレント・ウェイ(フィルム・エディット)』
発売中
SINGLE
アンダーワールド アナザー・サイレント・ウェイ(フィルム・エディット)

アンダーワールドはダンス・ミュージックのユニットであるだけでなく、彼らも所属するデザイン集団TOMATOと協働して総合的なアートを志向してきた。そのTOMATOのほか、脚本家、DJ、画家、詩人など多様なジャンルで活動する友人たちとアンダーワールドが、新プロジェクトとしてドリフトを立ち上げた。それとともに発表された“アナザー・サイレント・ウェイ”は、ドリフトのテーマともいえる曲である。

アンダーワールドは今後、ドリフトをプラットフォームとして音楽、映像、物語など新たな創作を継続して発表するという。そのエピソード1が、UKのドリフト・レーシング・チームとTOMATOとのコラボであるこの曲だ。タイトルに「サイレント」とあるが、静かな曲ではない。力強いビートを中心にした躍動感のあるサウンドだ。ビデオも公開されており、レース場で疾走する車の映像と曲の煽り立てるリズムの相乗効果で高揚感を誘うものになっている。

彼らが新プロジェクトの名称に選んだドリフトは、漂流を意味する言葉だ。それに対し、カーブで意図的にタイヤを滑らせつつ、車体をコントロールするのがドリフト走行である。どこへ行くかわからない可能性を含みつつも、自分の意志によって動かす。新プロジェクトでは、そんなドリフト走行的な取り組み方が考えられているのかもしれない。

アンダーワールドはこの曲に続くドリフトの第2弾、第3弾として、フェイズとのコラボでチョーク・アートが描かれる場面を映した“デクスターズ・チョーク”、ポエトリー・リーディングをフィーチャーした“ロウ・ビトウィーン・ゼブラズ”のミュージック・ビデオを公開している。今後も面白い展開が期待できそうだ。(遠藤利明)



『アナザー・サイレント・ウェイ(フィルム・エディット)』の各視聴リンクはこちら

アンダーワールド『アナザー・サイレント・ウェイ(フィルム・エディット)』のディスク・レビューは現在発売中の『ロッキング・オン』1月号に掲載中です。
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アンダーワールド アナザー・サイレント・ウェイ(フィルム・エディット) - 『rockin'on』2019年1月号『rockin'on』2019年1月号
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