『STARLIGHT』が、初めて聴いた時思わず立ち上がってしまったくらい、そして「ちょっといったい何があったんですか吉井さん!」と言いたくなるくらいすさまじくよかったので、このツアーも楽しみにしていたのだが、激しく期待以上だった。
しかも、絶好調だった頃のTHE YELLOW MONKEYでやっていたことと地続きだけど焼き直しじゃなく、今の吉井和哉にしかできない形にアップデイトされている。まさにこれ。じゃあさっさとそれをやればよかったじゃないか、と言う気にもならない。できるわけがないので。これだけの年月と枚数が必要だった理由が、聴けばよくわかるので。
なお、なぜ今これができたのか、なぜこれまではできなかったのか、などに関しては、ROCKIN’ON JAPANのインタヴュー(2015年5月号)などで、本人の口から語られているので、まだの方はそちらをご参照ください。
余談。アンコールで“FINAL COUNTDOWN”が終わった瞬間。おそらくここでひっこんでダブルアンコール待ち、という段取りだったのではないかと思うが、まだステージからメンバーがはけてないのに「これをもちまして本日の公演は~」と影アナが流れた。
客席みんな、吉井ならではのギャグかなんかだろうと思ったが、メンバーの当惑した表情に、そうではなくて本当にミスなんだ、ということを悟る。吉井、「長いことやってるけどこんなことがあるなんて!」とつっこんで笑いをとったものの、このままステージを去りにくい空気になってしまったので、ステージ上でメンバーやスタッフと話し合った末、「アンコールありがとう!」と急遽“WEEKENDER”をやり、最後に“ボンボヤージ”で感動的にしめくくられた。
ご本人たちは困っただろうけど、こっちは得した気分でした、レアな瞬間に立ち会えて。(兵庫慎司)
●セットリスト
01.STRONGER
02.Hattrick’n
03.ビルマニア
04.I Love You Baby
05.紅くて咲こうとした恋の
06.迷信トゥゲザー
07.人それぞれのマイウェイ
08.TOKYO NORTH SIDE
09.MUDDY WARTER
10.審美眼ブギ
11.Route69
12.MUSIC
13.点描のしくみ
14.Step Up Rock
15.クリア
16.You Can Believe
17.バラ色の日々
18.(Everyboby is)Like a Straight
(encore)
19.BEAUTIFUL
20.VS
21.Love Communication
22.FINAL COUNTDOWN
23.WEEKENDER
24.ボンボヤージ