ケイジャン・ダンス・パーティ @ SHIBUYA-AX

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まさに伸び盛り! 一つのバンドのそんな瞬間に立ち会える喜び。新しい才能を目撃する興奮、そして彼らのひたむきさが放つまばゆいオーラに、胸がいっぱいになる。そんなライブだった。

08年デビュー組の中で最も鮮烈なデビューを飾ったバンドの一つと言って過言ではないだろう、ケイジャン・ダンス・パーティ。イギリスはロンドン出身の5人組。デビュー・アルバム『カラフル・ライフ』の年齢(当時現役高校生!)に見合わぬ巧みなソング・ライティング力は、なんとも衝撃的だった。

恐るべき新世代の台頭を印象付けた彼ら。あの完成度を誇る『カラフル・ライフ』を生み出した早熟バンドに対して、“初々しい”とかいう言葉は、一見不釣合いな気もする。あれだけの才能があるから“ひたむき”さとかとも無縁そうだ。だけど、生の彼らは、初々しくて、ひたむきだった。だからこそ、このバンドは凄いと思う。これなら、きっとあの“才能”に溺れてしまうこともないだろう。

“カラフル・ライフ”から幕開けたステージ。ビッキーが奏でるキラキラのピアノ・フレーズ、ダニーのくるおしい歌声、切なさを煽るギター・リフ、それだけで充分、と一瞬思わせてくれるミラクルさがあるけれど・・・各パートのタイミングがズレがずれると、やっぱり、気になる。ただし、サマーソニック時のパフォーマンスと較べると、余裕があって、ぐっと音が太くなっている。特に、ノイジーなフレーズのある“ザ・レース”や“ザ・ヒル、ザ・ヴュー&ザ・ライツ”なんかでは、ロビーのギターのパワー・アップぶりが上手くはまって、かなりパンチのある音を聴かせてくれた。もちろんフロアも大盛り上がり。“アミラーゼ”でも当然のごとく、シンガロングが。あと、“5days”“Frozen Girl”“Dinosaur”“Scrape You”などの新曲が披露されていたが、どれもやっぱりクオリティが高い。攻撃的なギター・リフがあったり、ラウドな曲調のものもあったりして、ライブ映えしていた。活動が本格化したここ半年で、多数のライブをこなした経験が、ソングライティングにも影響を与えているのかもしれない。

ダニーのパフォーマーとしての才能には、ますます磨きがかかっている。感情を解放し、衝動的なアクションで、オーディエンスのエモーションを昂ぶらせる。以前より増したカリスマ的魅力で、オーディエンスの心をつかんでいた。ビッキーは“バターカップス”でダニーのパートを歌ったり、“ザ・ヒル、ザ・ヴュー&ザ・ライツ”で、歌声を披露してくれたけど、本当に深みがあっていい声。表現力も充分で、彼女のヴォーカリストとしてのポテンシャルも、ケイジャンの今後の楽曲のバリエイションに新たなエッセンスを与えていく気がする。

そしてさっき書いたような、彼らがみせる“ひたむきさ”とエモーションに、フロア全体が、どんどん引き寄せられている。それをうけて、彼らの調子もどんどん上がっていく。成長過程にあるバンドならではの、オーディエンスとのケミストリーが、ひしひしと肌で感じられる。アンコール・ラスト“ザ・ネクスト・アンタッチャブル”では、ダニーがフロアにダイブ! まさに完全燃焼そのものといったクライマックスは、今後への期待を高めてくれるものだった。(森田美喜子)

1.Colourful Life
2.Time Falls
3.5 days
4.Frozen Girl
5.Amylase
6.Dinosaur
7.Buttercups
8.The Race
9.Scrape You
10.The Hill,The View & The Lights

アンコール
11.Alliator
12.The Next Untouchable
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