東京事変 主催『SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2』 @ JCB HALL

東京事変 主催『SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2』 @ JCB HALL - 東京事変東京事変
東京事変 主催『SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2』 @ JCB HALL - 東京事変東京事変
東京事変 主催『SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2』 @ JCB HALL - ZAZEN BOYSZAZEN BOYS
東京事変 主催『SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2』 @ JCB HALL - SOIL&“PIMP”SESSIONSSOIL&“PIMP”SESSIONS
06年に初めて行われた東京事変主催のライブ・イベント『SOCIETY OF THE CITIZENS』が2年ぶりに帰ってきた! 今年は8月23日(土)・24日(日)の2日間に拡大され、ゲストは1日目にエレファントカシマシ、SCOOBIE DO、そして本日2日目は06年開催時と同様のメンツ、ZAZEN BOYS、SOIL&“PIMP”SESSIONSが登場した。

といっても、1日目には本日出演のZAZEN BOYSの向井秀徳やSOIL&“PIMP”SESSIONSのメンバーが転換時に登場し、セッションを披露するというサプライズもあり、今日も一日目に出演したSCOOBIE DOが転換時に登場するなど、どちらかしか行けなかった人にとっても2日間の濃密な競演を少しずつ味わうことができるという粋な計らいもあった。

本日、一番手に登場したのはSOIL&“PIMP”SESSIONS。トップバッターを飾るに相応しい社長のアゲっぷりに感服。“MEMAI”“SUMMER GODDESS”と立て続けに披露し、ガッツリとオーディエンスの心を掴むと「今日の主役はお前らだぞ!」と煽る! そして、社長が振り上げた腕の先には、なんとピンクのSOIL&“PIMP”SESSIONSのTシャツを着た椎名林檎が!“カリソメ乙女”で場内は騒然、一気に沸点へと持っていった。

その後も「まだまだ、こんなもんじゃないだろう?」と何度も何度も挑発し、“マクロケ”“マシロケ”と一度上がったテンションはそのままに、むしろどんどん熱を帯びたパフォーマンスを展開。「今日、俺たちはこの場所をとにかく熱くすること、そのために来た」というようなことを言って、これでもかと言わんばかりに、観客とともにSOILコールをぶちかまし、この会場の、そしてこのイベントの煽動者となってオープニングを熱く盛り上げてくれた。

続いて、ZAZEN BOYSまでの転換時に、SOIL&“PIMP”SESSIONSの丈青、SCOOBIE DOのコヤマシュウ、そして椎名林檎が登場。「昨日も出演してくれて、“珍奇男”から新しい曲まで素晴らしい演奏を見せてくれたエレファントカシマシの宮本さん作詞・作曲の歌を唄います」と椎名林檎が言って、始まったのは“悲しみの果て”! 椎名林檎とコヤマシュウのユニゾン、丈青のピアノによって奏でられる名曲カバーはこのイベントでしか目の当たりにできない貴重なセッションだ。

そして、ZAZEN BOYSが登場。男子ファンからの野太い声援が浴びせられる中、「MATSURI STUDIOからやって参りました。ZAZEN BOYSです。バラードを一曲!」と言って、いきなり“RIFF MAN”で狂ったような変拍子サウンドを叩き付ける!「『ZAZEN BOYS 4』というアルバムを来月発売します。買って聴いてください。ダビングでもいいので、聴いてください」とアルバムの告知をすると、「本能寺で待ってる!」と叫び、新作から“Honnoji”を披露。「本能寺」という言葉を聴いただけでなぜか和太鼓のようにも聞こえる“柔道二段”松下敦の重量級ドラムがドコドコと場内に轟き、アルバムへの期待を煽る重厚なサウンドを届けてくれた。

さらに、“Asobi”“I Don’t Wanna Be With You”では、今やZAZEN BOYSにとって欠かせないライブ・スタイルとなった、キーボーディスト向井が繰り広げるZAZEN流ポップ・サウンドを、残暑のごとくじっとりとしつこく、時に、秋の訪れを告げるかのようにしなやかで艶やかに披露。オーディエンスは穏やかに揺れ動きながら聞き入る。そして後半、「バラードをもう1曲」と言ってギターに持ち替え“KIMOCHI”へ。ギターを爪弾きながら≪貴様に伝えたい 俺のこのキモ“ピ”を≫と歌って会場の笑いを誘いつつ、本当に名曲バラードを披露した後は、ラスト“COLD BEAT”で場内を熱気の渦に包んだ。オーディエンスは「COLD BEAT!」コールで狂喜乱舞し、ZAZEN BOYSのパフォーマンスは終了。「MATSURI STUDIOからやって参りました、ZAZEN BOYS!乾杯!」という挨拶で幕を閉じた。

続いて、東京事変までの転換時はSCOOBIE DOの4人がステージに登場。アコースティック・ギターとベース、そしてオカモト“MOBY”タクヤはリズムマシーンというセットで“Private Lover”“ROPPONGI”の2曲を披露。アコースティックながらもソウルフルで夏の終わりを感じさせる心地よいライブを見せてくれた。

そして、いよいよラストは東京事変。暗転とともにステージに現れるメンバーたち。
1曲目はボーカル・パートが3人に分かれている“某都民”。ギターの浮雲とキーボードの伊澤が最初にボーカルをとり、椎名林檎の担当パートにきて、ようやく椎名林檎がステージに登場! 黒の柔らかなワンピースに身を包み、妖艶な歌声を響かせた。

浮雲が「オイッス!」と本日一発目の挨拶を飾ると、“ランプ”“ミラーボール”と最新アルバム『娯楽』からの楽曲を立て続けに演奏。続く“歌舞伎”“OSCA”では拡声器をマイク代わりにオーディエンスを煽っていく。時に、拡声器を逆側に持ち、観客の声を拡声器で拾いその音を耳にあてて聴いたり、ステージ上を歌いながら練り歩き前列のお客さんの手にタッチしたり、林檎流の煽り方でオーディエンスをどこまでも夢中にさせる。

「今日の催しが楽しいと思ってくれたら、どうか清き一票をください。出来る限りこのイベントを続けたいと思っています」という言葉もあり、このイベントがVol.3へと続くことを匂わせながら、“キラーチューン”、そして、そのままの流れで“黒猫道”へと続き、どんどんハイテンポになっていくリズムに観客のテンションもどんどん上昇していった。ラストは颯爽と駆け抜けるように“閃光少女”が披露され、一際ポップに振り切れた瑞々しいメロディを届けてくれた。

アンコールでは椎名林檎名義での名曲中の名曲“丸の内サディスティック”を、それまでとは違った椎名林檎個人としての艶っぽさを前面に出し、ドスの効いた力強い歌声で歌い切った。最後はメンバー5人がステージ中央に集まり、笑顔とともに手を繋ぎバンザイをしてイベントは終了。東京事変主催だからこそ実現したこの個性的なメンツと濃密な空間。次回も期待せずにはいられない楽しい一夜だった。(阿部英理子)

SOIL&“PIMP”SESSIONS

1.MEMAI
2.SUMMER GODDESS
3.カリソメ乙女
4.マクロケ
5.マシロケ
6.FANTASTIC PLANET
7.SATSURIKUニューウェイヴ

<転換時>
椎名林檎、コヤマシュウ(SCOOBIE DO)、丈青(SOIL&“PIMP”SESSIONS)
1.悲しみの果て(エレファントカシマシ)

ZAZEN BOYS

1.RIFF MAN
2.HIMITSU GIRL’S TOP SECRET
3.Honnoji
4.DARUMA
5.Asobi
6.I Don’t Wanna Be With You
7.KIMOCHI
8.COLD BEAT

<転換時>
SCOOBIE DO

1.Private Lover
2.ROPPONGI

東京事変

1.某都民
2.BB.QUEEN
3.ランプ
4.ミラーボール
5.歌舞伎
6.OSCA
7.キラーチューン
8.黒猫道
9.閃光少女

アンコール
10.丸の内サディスティック
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