カニエ・ウェストやリアーナ、レディー・ガガらとのコラボレーションが明らかになっているポール・マッカートニーだが、かつての方が音楽は作りやすかったと語っている。
BBCテレビの『ニュース・クリック』の取材に応えたポールは次のように語っている。
「音楽の作り方のプロセスについては、確かに若いバンドや、一緒に作業をしている若いアーティストなんかに対して、昔の方が簡単だったなあってぼやくこともあるね」
「昔はね、レコードを作ってる人ならみんな次のようなルーティンを踏んだものだよ、つまり朝の10時半に作業を始める準備をして、午後の1時半には2曲くらい、ミックスもレコーディングも済ませていたいなっていうね。で、家に帰る頃には4曲くらいしっかりきちんと揃ってるっていうね。で、振り返ってみるとそうやって"ミッシェル"とか"ノーホエア・マン"とか、"イエスタデイ"とか、そういう曲を仕上げてるんだよ。これだけ長く聴かれるような曲をね」
「だから、今の若い子たちにはいつも『スタジオに入る前に曲は書いてなきゃだめだよ』ってアドヴァイスしてるんだよね。当たり前のことのように思えるんだけど、最近じゃそういうこともやらないみたいなんだよ。スタジオに入っても、『あっ、今のフレーズいいね。プロトゥールズに保存しといて』っていう調子なんだ」
「仕事のやり方が新しくなってるっていうだけのことで、贅沢なやり方なんだけど、ぼくはあんまり生産的じゃないと思うんだなあ」
なお、ポールとしてはアナログからストリーミングまですべて経験して特に音楽の聴かれ方についてのこだわりはないとしながらも、スポティファイから自作を引き上げた理由については次のように説明している。
「若い作曲家が自分にとって唯一のヒット曲を書いたとして、それはすごいことなのにそれでもお金が入って来ないって、残念なことだと思うんだ。それは正しいことじゃないと思うよ」