syrup16gを「待つ」ことの何と幸せなことか―― NHKホール公演初日を振り返る

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新作EP『Kranke』のリリースに伴い、全国5都市をまわるツアー「syrup16g tour 2015 『Kranke』」をスタートさせたsyrup16g。2015年7月8日、7月9日の2日間、その東京公演がNHKホールにて行われた。RO69では、初日2015年7月8日の模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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5月20日にリリースされた5曲入りEP『Kranke』のリリース・ツアー5ヵ所6本、名古屋・仙台・福岡・大阪のホールを回ってきてシメの東京・NHKホール2デイズの1日目。
2013年5月8日に五十嵐隆(Vo・G)ソロ(実質はsyrup16g)で行ったNHKホールでのライヴ「生還」の時も、再始動アルバム『Hurt』をリリースして行った東名阪ツアーの東京公演=2014 年9月22日@東京国際フォーラムホールA「再発」の時も、ライブが始まる前、あるいは始まってしばらくしてからも、客席は異様な緊張感に包まれていたが、今回はそのようなことはなかった。SEで“songline(Interlude)”が鳴り響き、3人が出てきて、“冷たい掌”でライヴがスタートしてすぐ「あ、緊張とか必要ないわ」ということがわかった。

1曲歌い終えるたびに、五十嵐隆は「ざます(ときこえる。本人的には「ありがとうございます」)」と何度も口にした。MCも3回した。1回目のMCは「帰ってきましたよ!」で始まり「2デイズの1日目で、2デイズなんてやらしてる方がおかしい(笑)。でも気持ち的には今日が最終日、明日のためにノドを……とか考えないで。みなさんも今日が千秋楽だと思って」でしめくくられた。2回目のMCは本編ラスト曲前、「今日はこの曲で終わりですけど、感謝の気持ちだと思って聴いてください」と、“Thank you”を歌った。3回目のMCは2度目のアンコールの時で、販売されていたグッズ「患者Tシャツ」のことを「こんなの着て帰ったらお母さんびっくりしちゃうよね」と揶揄したり、1度目のアンコールのラストの“落堕”をギターのチューニング間違えたまま演奏したことを詫びたりした末に、「5年6年遊ぶとこうなっちゃう。これからは少しずつライブをやって、毎日の積み重ねということで」と、活動に意欲的な気持ちであることを告げ、“生活”に突入した。

中畑大樹(Dr)、前半はおとなしめだったが、8曲目“正常”の途中から爆発し始め、続く“吐く血”からいつもの「ブレイクとかのたびに雄叫び発しまくり」状態になり、挙句、手でシンバルをぶっ叩いたり、「なんでそこで!?」というタイミングでスティックを床にぶち投げたり、凶暴化する一方。基本クールなキタダマキ(B)も、アンコールではドラム台に上がって首を振りまくってプレイするなど、静かに昂っている。

曲間が空くたびに客席から飛ぶ声、去年までは「お帰りー!」とか「待ってたよー!」が多かったが、今回は「最高!」一辺倒になっていた。五十嵐がすばらしい歌を歌った時はみんなうっとりしたし、超絶なギターソロをキメた時は「おおっ!」と盛り上がったし、ミスった時には「ああもう!」と突き放した。なお、アンコールでは、五十嵐と客席で「オーイェー!」のコール&レスポンスまで巻き起こった。

総じて、本人たちにとっても、ファンにとっても、syrup16gがあたりまえに存在し、あたりまえに活動しているバンドになった、そのことを確かめる儀式のようなライヴだった。だから、すばらしかった。
「あたりまえに活動している」と言っても、年に1回リリースと短めのツアーがあるだけだ。でも、それで充分だと思う。syrup16gが動いていて、待ってさえいれば新しい曲が聴けて、その曲たちも過去の曲たちもやるライヴを観ることができる。ということの価値を、我々は知ってしまっているので。

余談。
客席、去年や一昨年に比べて、若いファンが増えていたように思った。特に男の子、格好や雰囲気がplentyの江沼っぽい子を何人も見た。コスプレとかじゃなくて、趣味嗜好が近いのだと思う。
なんか納得した。で、そういう世代もsyrup16gを観に来るようになっているという事実を、うれしく思った。(兵庫慎司)


[SET LIST]
01 冷たい掌
02 生きているよりマシさ
03 To be honor
04 HELPLESS
05 Stop brain
06 My Song
07 明日を落としても
08 正常
09 Everything is wonderful
10 吐く血
11 Share the light
12 天才
13 真空
14 パープルムカデ
15 神のカルマ
16 Thank you

encore 1
17 vampire’s store
18 落堕

encore 2
19 生活
20 リアル

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