ビョーク、屋久島で未来との向き合い方について語る
2016.08.02 19:30
6月より日本科学未来館にて開催された実験的なVR(バーチャル・リアリティ)音楽体験展示プロジェクト「Björk Digital―音楽のVR・18日間の実験」や360°の映像を生中継し、またDJとしての来日でも話題を呼んだビョークだが、現在発売中の『ロッキング・オン』9月号には、屋久島滞在中に語ったインタビューが掲載されている。
その中でビョークは現在の心境について、以下のように語っている。
「……分からないな。たくさんの感情が渦巻いているわ。可能性はすごくたくさんあるし、そして未来に対してはものすごく希望を持っている。でも、私たちは私たちが望む未来を手にするために、何かをしなくてはいけないと今強烈に思っているわ。実際に行動に繋がるような何かをしなくてはいけないと思っているの。現状を悲しみ、打ちひしがれてめそめそ泣いているんじゃなくて、何かを実践することがすごく大事。私たちの未来を実践することがすごく大事だと思っている」
また、同時に未来については以下のようにも語っている。
「アーティストにとっては、たくさん計画しないことが大事だと思うんだけど、自分の周りを見渡しても、明らかにクリエイティヴな面で駆り立てられている人というのがいるのよね。ただ、それは常に恵みとも言えなくて……それを授かることは恵みでもあり、人間としてありきたりであり、均衡を保つためには、自分を表現する道を見付け続けなくてはいけない。自分の内面と外面のプレッシャーを均衡にして保つはけ口を見付けなくちゃいけない。私はきっと永遠にやり続けていくんだと思う。100歳まで自分を表現できる技術のある時代に生まれて、すごく恵まれていると思うわ(笑)。200年前のアーティストにはできなかったようなことができるわけだからね。でも分からない……ある朝目が覚めて、突然カフェをオープンしたいと思う可能性もあるから(笑)。あまり多くを語らないことが大事だと思う。1枚ずつアルバムを完成させていくのがすごく大事だし、未来についてあまり分かっていないことが大事だと思う」
さらに、インタビューの中でビョークは、離婚を経験したことによる心の傷みや作品への心情投影の仕方、人類の科学技術と女性のあり方など多岐にわたるトピックを語った内容となっている。
『ロッキング・オン』9月号の詳細はこちらから。
http://ro69.jp/product/magazine/detail/146277