1995年から96年にかけて、ザ・ビートルズの未発表音源集『〜アンソロジー』が3作(各2枚組の6枚)にわたって発売されました。2025年、そのアンソロジーシリーズが追加曲を加えて、4作8枚組の作品『アンソロジー・コレクション』として再登場。今回のレビューでは、ビートルズの記録が何度も発掘されることに対する「憑在論」的な側面、アンソロジーシリーズにおける幽霊のような感覚について書きました。
録音や録画は、やがて死者となる人の記録を残していくもの。レコーディング作品には、幽霊が取り憑いているような感覚が少なからず漂うのではないでしょうか。そして、ビートルズの残した作品はそうした幽霊的な感覚が特に強いのではないか。それはなぜか。マーク・フィッシャーが使った「憑在論」という言葉を用いつつ、フィッシャーへの違和感と反論も含む形で語りました。
ビートルズ、そして録音芸術という大きな謎に迫るレビューです。(伏見瞬)
ザ・ビートルズの記事が掲載されるロッキング・オン12月号