1stフルアルバム『Familia』を携えて、自身最大規模の全国ツアーを回ったsumika。終盤の3公演では東名阪のホール会場でのライブも行い、彼らのバンド史に大きく刻まれるものとなった。現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』1月号では、そのツアーを振り返るインタビューと東京国際フォーラムホールAでのライブレポートを掲載。ツアーを経て、新たなステージに進んだ彼らの現在地に迫る重要なテキストとなっている。
文=杉浦美恵 撮影=藤原江理奈
4年経って、ようやくこういうものですっていうことが伝えられた気がして、それを各会場でやっていくことによって、お客さんの顔を見て、間違ってなかったんじゃないかって思いました。ツアーまでを含めて答え合わせだったと思います(片岡健太/Vo・G)
実際にライブを観たら、『物理的には遠くなっても精神的には近くにいる』ってお客さんが感じてくれたっていうのがわかって、それがひとつの答えなのかなって(荒井智之/Dr・Cho)
笑顔で聴いてくれてる人もいるし、ちょっと悲しそうな表情で曲の世界に入る人もいるし、まばたきもしないで聴いてくれてる人もいて。そうか、こういう聴き方をする人もいるんだなって。それをすごく感じたのが〝アネモネ〟で、1回自分でぐっと考えないといけない曲なんだなって。それができればもっともっと伝わる曲になるなんだっていうのことが、すごく勉強になりました(黒田隼之助/G・Cho)
もう僕たちは音楽だけに集中していいよっていう場所をチーム全体が作ってくれた。ひとりひとりが自分の持ち場で全力を尽くして一緒にライブを作っていくっていうことが、今までのツアーで一番できてたんじゃないかなと思います(小川貴之/Key・Cho)
もうみんなに全部見てもらってるから、今さら隠すことは何もないでしょって開き直れて、『Familia』を出してやっとスタートできた。今は新しい曲をすでにレコーディングしてたりするんですけど、それはこのアルバムにも入ってないようなテイストのアレンジだったりするし、これからのsumikaはもっと自由ですよ(片岡)