窪田曰く「アットホーム」に制作が進んでいったというフォトブックの大きな魅力のひとつは、映画やテレビでは見ることのできない「素の窪田正孝」が写し出されていること。そんな本作の撮影を担当したのは、窪田が「陽さん」と言って慕う写真家・齋藤陽道。今回のインタビューでは、3年間続いた「陽さん」との撮影の思い出や、彼との関係を赤裸々に語っている。
カメラマンが陽さんだから気を許せるっていうのはあって、ほんとにありのままに撮ってくれるんですよ。陽さんとは僕が22、23歳くらいからの仲で、彼は耳が聞こえないという障害があるんですけど、誰よりも生きる力があるというか、人生をすごく楽しんでる方で。それですごく惹かれて、今回のフォトブックも陽さんならということでやらせていただきました。
また、撮影が行われた28歳から30歳までの3年間は「芝居の世界にずっとどっぷりと浸かっていたかった」という窪田。その裏には「30代」になることへの彼なりの思いがあった。
30歳になったら、人からの見られ方とか求められるものが変わってくるだろうなと思ってるんです。20代のように今までやってきたことに上乗せするのではなく、今までの経験の中からどうかたちを組み替えていくかというやり方になるだろうと。だから30歳までに芝居とかの経験値の貯金をしておきたかったんです。
フォトブックにこめた思いや制作の裏側、そして役者として心境の変化までを語りつくした本インタビュー。「素」の表情を切り取った貴重な写真と共に、30歳の窪田正孝の核に迫る必読の記事だ。