レディオヘッド、トムが異例の反論メッセージを公式サイトにUP

12月26日に最新アルバム『イン・レインボウズ』のCD版を発売したレディオヘッド。彼らは前作『ヘイル・トゥ・ザ・シーフ』までで、それまで契約を結んでいたレコード・レーベルのEMIとの契約が満了となった。以降、なぜEMIとの契約が更新されなかったのか、契約更改にまつわる裏事情をイギリスの新聞紙『The Times』がレポート。その記事に対する反論をレディオヘッドのフロントマン=トム・ヨークがバンドの公式サイトにUPするという異例の事態が起こっている。

イギリスの新聞紙『The Time』が報じるところによれば、EMIの関係者いわく、レディオヘッドは契約更新の際に、EMIの提示してきた金額(300万ポンド)に対して、過去のアルバムの権利などを含めた計1,000万ポンド以上(約22億円)という金額を更新条件として要求してきたとのこと。しかしバンドのマネージメント(Bryce Edge)はこの件に関して、バンドとしてはEMIに対して今後の著作権利のコントロールについての話し合いを望んでいたものの、EMIの新オーナーが「過去の作品について意義ある話し合いを一切拒否したため、まともな話し合いができなかった」ため交渉が決裂するに至った、と反論。EMIの言い分と、バンドのマネジメントの言い分が併せて掲載された(12月28日付)。

それに対して、レディオヘッドの公式サイト『Dead Air Space』にバンドのフロントマン=トム・ヨークが『ご参考までに』とのタイトルで反論メッセージを掲載(12月29日付)。「契約更新のため旧レーベルEMIに対して、大金の要求なんかしていない。これは“ウソ”だ。The Timeはこんな噂話を印刷する前に事実を確認すべきだ」「僕らは、僕らの仕事や、将来レコード会社が僕らの作品をどう利用するのか、ある程度(バンド側で)コントロールできるような理にかなった形の契約をどうすれば交わせられるのか、すごく考えていた」「(EMI新オーナーの)ハンズ氏は興味を示してくれなかった。だから僕らもそうなった。僕らは十字を切って立ち去ったんだ。悲しいことにね」「こんなバカげた話が世に広がってしまうことにとても動揺している」「あとの判断は(あなたに)お任せします」とも。一方で、今契約を交わしているレーベルXL(UK)、TBD(US)との仕事は「とても楽しんでいる」とのコメントもあり、現在契約中のレーベルとは良好な関係を構築できていることにトムも充足感を得ているようだ。

そんなレディオヘッドだが、海外ではいよいよ『イン・レインボウズ』CD版が発売される。日本ではオリコンのデイリー・チャート洋楽アルバム部門で1位を獲得した同作品だが、ダウンロード先行で発表されていたタイトルなだけに、海外でどんなチャート・アクションをみせるのかにも注目が集まります。

またレディオヘッドは12月27日のNews Todayでお伝えしたとおり、大晦日から元旦にかけてウェブキャストを行う予定。radiohead.tvでは2008年1月1日午前9時(日本時間)、current.comでは2008年1月1日午後2時(日本時間)に配信開始予定となっている。お見逃しなく!!
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