ヒップホップとレゲエの融合で生まれる新たなバイブス。
ポップシーンを騒がすコアなユニットは、どのようにして生まれたのか?
インタビュー=杉浦美恵 撮影=YAMA 山添雄彦
遊び仲間であったラッパーのWILYWNKAとレゲエDJのVIGORMANが、プロデューサー/トラックメーカーのGeGのスタジオを訪ねたところから変態紳士クラブはスタートした。大阪のシーンで個々にドープな活動を続けていたふたりの、そのどちらの個性も最大限に生かすGeGの洗練されたトラック。そして切なさや情けなさもそのままさらけ出す「等身大」の歌に、今多くの注目が集まる。1st EP『ZIP ROCK STAR』に収録された“すきにやる”は現在MVの再生回数は1900万回を超え、“YOKAZE”を収録した2nd EP『HERO』がリリースから1年以上を経た今もなおロングヒットを続けるなか、待望の1stアルバム『ZURUMUKE』がついにリリース。変態紳士クラブは、その肩の力の抜けた名前とは裏腹に、相当ハイセンスなことをやってのけている。ジャンルの枠を軽々と飛び越え、J-POPシーンに新たな旋風を巻き起こす彼らに、そのユニットの在り方、ポップミュージックへの向き合い方を訊いた。(杉浦美恵)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2021年8月号より抜粋)