4月6日、マリンメッセ福岡A館。バンドの結成記念日である2月11日から始まったツアー「BUMP OF CHICKEN TOUR ホームシック衛星2024」も後半に突入した福岡公演の1日目。アンコールの最後に“Spica”を披露したあと、他のメンバーは既にステージをあとにしていたが、ひとり残った藤原基央(Vo・G)は、「どうしても話したいことがある」とでもいうような、そわそわした面持ちでマイクに向かい、言葉を紡ぎ始めた。「毎晩毎晩、『ありがとう』以上の何かがあって、それを言葉にしようと思っても、音楽以上のものがなくて。何を喋ればいいのか、何を喋り出すのか、全然わかんねえんだ」──そう前置きしたうえで、「でも今日思ったことがあるから、聞いてくれるかい?」と。
それは、この日も演奏された、彼らが20年以上も前に生み出した“ハルジオン”についての話だった。(以下、本誌記事に続く)
文=天野史彬 撮影=太田好治
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年6月号より抜粋)
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【JAPAN最新号】BUMP OF CHICKEN、溢れ出した「何度でも新しくなる歌」──4つの魂の邂逅のツアー「ホームシック衛星2024」後半戦レポート in 福岡
2024.04.30 12:00