【JAPAN最新号】秦 基博×sumika、スペシャル対談──夢と現実を縦横無尽に走る2組の禁断の遊び! “ハローサーリアル”誕生

「僕らは常にBPM200ぐらいの速い曲しか作らない」って言われたんで、頑張って速い曲作っていったらsumikaは全然遅い曲で。これがsumikaのやり方かって(笑)(秦)

憧れが強すぎると、アイデアが死んでいく感覚がやっぱあった。だから、アーティスト同士でいいものを出し合うって感覚を常に追い求めながらアレンジをして(小川)

秦 基博sumikaによるコラボ曲”ハローサーリアル”は、その名の通り現実世界を遥かに超えた夢の中から生まれてきたような楽曲だ。メロディメーカーとしての秦とsumikaサウンドが極めて高い次元で融合し、片岡得意の畳み掛けるような言葉並びの中に秦独特のワードセンスがちりばめられている。長年ポップフィールドの最前線で戦ってきた両者が一緒に曲を作ったらどうなるだろう、という我々の期待と想像に対しての見事な回答がこの一曲だ。

これを含めた秦 基博にとって初となるコラボレーションアルバム『HATA EXPO -The Collaboration Album-』の制作が進んでいる。この作品はかつて世に出たback numberストレイテナー等との既発コラボ曲に加えて今回新録したsumika等との全10曲で構成される豪華盤だ。アーティスト同士が、前提に深いリスペクトを含みながらコラボ楽曲を作る。そのプロジェクトは刺激的でかつ、相手に対しての理解、愛情、憧れ、自身に足りない部分、などが次々と具現化されてとても興味深い作品になる。

シンガーソングライターとして必然的にひとりで完結させる制作スタイルを続けてきた秦 基博は、自身を相対化させる機会を欲していたようだ。それがなぜこのタイミングだったのか。そしてsumikaとのコラボ曲”ハローサーリアル”は両者の音楽的魅力が起こすケミストリーによって1+1が3にも4にもなれている稀有なサンプルだと思う。どういうプロセスでこれを生むことができたのか、両者にしっかり訊いてみたかった。

インタビュー=海津亮 撮影=増田彩来
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年10月号より抜粋)


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