【JAPAN最新号】身元不明のあなたに宛てた、2通の血塗れラブレター。米津玄師『IRIS OUT / JANE DOE』徹底レビュー!

米津玄師と『チェンソーマン』のタッグが帰ってきた。それも、誰もが想像し得なかったような驚きと興奮を伴って、だ。

2022年のTVアニメシリーズ放送から約3年、いよいよその続編となる劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の公開がスタートした。先行して7月に映画本予告映像に使用される形で発表されていた米津玄師による主題歌“IRIS OUT”。そして米津玄師と宇多田ヒカルという驚愕のコラボレーションによって生み出されたエンディング・テーマ“JANE DOE”。9月15日には“IRIS OUT”が、9月22日には“JANE DOE”が相次いでデジタルシングルとしてリリースされ、9月24日には米津玄師の通算16作目となるシングル『IRIS OUT / JANE DOE』が3つの仕様(IRIS OUT盤、JANE DOE盤、通常盤)でリリースされた。ジャケットのイラストレーションもまた米津による描き下ろしとなっており、劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の重要キャラクターであるレゼが妖艶さを振り撒くタッチで描かれている。
なお、TVシリーズ全12話を纏めた『チェンソーマン 総集篇』(各種プラットフォームで配信中)の公開に合わせて、9月5日には突如デジタルシングル“KICK BACK (Frost Children Remix)”も届けられた。Frost Childrenは米国の人気エレクトロニック・デュオであり、“KICK BACK”がよりアグレッシブかつ壊れそうなほど危うい響きのグリッチコアでリミックスされている。もはや米津は『チェンソーマン』と一蓮托生、生み出す楽曲の数々は『チェンソーマン』現象と同化してしまいそうな勢いで鳴り響いている。本稿では、“IRIS OUT”と“JANE DOE”の2曲を中心にレビューを進めてみたい。 (以下、本誌記事に続く)

文=小池宏和 撮影=Yohji Uchida(“IRIS OUT”)、山田智和(“JANE DOE”)、奥山由之(“1991”)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年11月号より抜粋)


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