今週の「送られてきて、開封して、『うわあっ』と歓喜の声が出た作品」。
宮崎吐夢「何度も店じまい」
講談社
\3,333+税
「今夜で店じまい」シリーズの第3弾。
大人計画の俳優にしてコラムニストにしてその他色々の男
=宮崎吐夢と、ロッキング・オン・ジャパンで
松尾スズキ御大と共に「ニャ夢ウェイ」をロングラン連載中の、
漫画家にして俳優にしてその他色々の男=河井克夫による、
DVDコント集です。
以前ここでこの人の著書を取り上げた時、
全身の毛が抜けていくかのような脱力感に満ちた笑い
と書いたことがありますが、今回、なんかもう、その究極。
昭和の時代の童貞中学生のような、
くだらない、本当にくっだらない、ちょっともう、
くっっっだらないにもほどがある、シモネタを中心にしたネタ……
というか、ほぼそれで占められたネタ、全32本を収録。
とりあえず、戦争中だったら悪くて極刑、よくてシベリア送りだと思う、
こんな中年男2人は。
日本の経済も、政治状況も、その他色々含めてこんなにも大変なこの時代に、
いい大人が、いったい何をやってるんだ。
と、本当に思う。
で、そこが、本当にすばらしいと思う。
その中で、数少ないシモじゃないネタに、「ストリートミュージシャン」
というのがある。
これ、前のDVDから続いているシリーズネタなんだけど、とりあえず、
リアルすぎて、そして痛すぎて、まじで泣きそうになります。
というか、泣きます。
ぜひ。
さらに。宮崎氏と、ライムスター宇多丸師匠や戸川純(!)等が対談している、
豪華ブックレット付きです。