サザンオールスターズの40周年全国ツアー、東京ドーム公演を観て

サザンオールスターズの40周年全国ツアー、東京ドーム公演を観て
とんでもない地力を見させてもらった。

問答無用のヒット曲、不朽のクラシックナンバーはもちろんだが、レアな曲や普段脚光を浴びることのないアルバム曲などにも、すべからくサザンにしかあり得ない魔法がかけられているのがよくわかるライブだった。
あらためて、すべての曲が見事にサザンの曲になっている。
それは記名性の強さや癖によるものではなくて、普遍性と革新性のバランスがすべての曲において突き詰められているという、音楽の奇跡的なあり方によって担保されているのだと思う。
元来言葉が持っている意味を確実に活かしながら、文脈やメロディとの相性によって、まったく新しいエモーションや切なさを生み出していく。
その圧倒的なスキルを、新旧交えた豊かなセットリストを通して浴び続ける時間は文字通りほかの何物にも代替できないものだった。

大衆性と革新を追求し、国民の欲望に真正面から応え、さらに価値観を進化させてきたその歩みは40年を迎えた今こそ最高に眩しく輝いている。
これからも僕たちはこのすごさに酔いしれることができる。
サザンオールスターズがいる今を過ごしていることにただただ深い幸せを感じている。

JAPANでもこの東京ドーム公演をレポートしたいと思っています。(小栁大輔)
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