“紡ぐ”のロングヒットで話題を集めているアーティスト・とた。DAWを用いて楽曲制作を行い、SNSを通じてその音楽を広げてきた彼女は「ベッドルームアーティスト」と形容されるが、先日のSUMMER SONICを皮切りにライブ活動をスタート。ついにベッドルームを飛び出した彼女の、初となるワンマンライブを渋谷WWWで観た。
透き通っているのに凛としていて、心に染み渡っていく歌声。特殊なベールがかかっているかのような不思議な響きが心地よくて、虜になった。思わず目を瞑って、耳を澄ませてしまった。
いつもイヤホンで聴いていた彼女の音楽が、バンドセットで、ライブハウスの音響で届けられると、いつもよりロックに、力強く聴こえて、それも好きだった。そして、そのバンドサウンドに負けない彼女の歌声が、素晴らしかった。
最後の“紡ぐ”は圧巻だった。最初はショートバージョンしかなかったこの楽曲。投稿に寄せられた数々のコメントから受け取った想いを反映させる形でフルバージョンは作られたという。ライブで軽やかに、楽しそうに歌う彼女の姿を観た人は納得してくれると思うが、とたは、そうやって、周りから受け取る何かを素直に吸収し、変化を楽しんでいけるアーティストなのではないかと思う。だから、彼女がこれからライブという場で、どんなものを受け取って音楽にしていくのか。とても楽しみだ。
そんなとたですが、先日JAPANで初取材をしてきました。10月30日(月)発売の『ROCKIN'ON JAPAN』12月号にインタビューと撮り下ろし写真を掲載します。ぜひチェックしてください!(竹内ほのか)
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ベッドルームから渋谷WWWへ。とたの唯一無二の歌声が響いた初ワンマンで感じた無限大の可能性
2023.10.25 13:30