小沢健二「ひふみよ」ツアーを、ついに体験した!
あの名曲たちが惜しげもなく演奏されるのはたまらなく幸せだし、
サウンドはものすごく贅沢だし、
目の前に小沢健二がギターを持って立っているのがいまだに信じられないし、
あの頃のライヴの空気そのままといえばそのままだし、
でも、より研ぎ澄まされた「言葉」がメロディと同じ、いや時にはそれ以上の生々しさで思考に揺さぶりをかけるし、
ラブリーなのに毒気もあるし、
そしてオザケンはやっぱり不思議なままで、観ているだけで頭の中が「なぜ?」だらけになるし、
それはきっと小沢健二という人が、混沌や矛盾を受け入れ、相対的な思考の中で生きているからだろうなあ、と改めてその開かれ具合にびっくりしたり、
もう、なんだかいろんなことを考え、いろんなことを感じた。
一つだけ確かなのは、
観る人によってまったく感じ方が違う、百人百様のライヴだったんじゃないか。
ということ。
それって優れたアートの特質だとも思う。
この国の大衆音楽であることを誇りに思います、というようなことを小沢健二は言った。
超プレミア・チケットなので、もう見れないとわかっているが、できることならもう一度あのステージを観て、頭の中の「?」の正体を解明したくてたまらない。 (井上)