カート・コバーンのドキュメンタリー映画を観た!ビートルズのアコギカバー音源も

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アメリカで今ものスゴく話題になっているカート・コバーンのドキュメンタリー映画”Kurt Cobain: Motange of Heck”をとうとう観ることができた!

2時間半、あっと言う間に終わってしまうこの作品。

監督のブレッド・モーガンが、これまで誰も見たことのないカートのアートワークや、聴いたことのない音源をなんと200時間!分も特別にアクセスを許可してもらい、作った作品だ。

例えば、カートがアコギでカバーしたビートルズの”And I Love Her”がいきなり流れたりもするのだ。音源がこちらで少し聴ける。
http://www.spin.com/2015/04/kurt-cobain-beatles-and-i-love-her-cover/

映画が終わった後に監督のQ+Aがあったのだけど、そこで「どうしてカートがビートルズをカバーした音源を、これまで誰も発見しないでここにあったんだろう!と驚愕した」と語っていた。さらに、「しかもポールの曲なんて!」と。「カートと言えば、ジョンと重ねる人達が多いと思うからジョンなら分かるけど。または、これがリンゴだったらさらに最高だったのに」とも付け足していた。「カートはリンゴが一番好きと言っていたから」と。

監督は、カートに関するドキュメンタリーも本もすでにたくさん発表されている中で、自分だけにしか作れないものはもうないだろうと思っていたけど、200時間の音源を聴いた時に、これを「カートの声」として作りたいと思ったと語っていた。

だから当然のことながら、音声が非常に重視されている。

カートが自分の生い立ちをテープで録音しているシーンが流れるところなんかは、よくこんなの保管されていたなあという感じ。

カートの頭の中をのぞいているような作品なのだ。

インタビューに答えている人の中で、印象的だったのは父。これまでほとんど公のインタビューに答えたことはない。監督によると、いきなり9分間くらいカートについて語りだしたり、インタビュー中に4回も泣き崩れたという。カートが亡くなったことに対する大きな責任を感じているのは明らかだと言っていた。それに、言いたかったことが自分の中で相当溜まっていたのだと思う。

また、監督によると、妹や母は、カートのヘロイン中毒についての箇所を削除して欲しいからと言って、最後までもめたと言っていた。カートはヘロイン中毒であることをすごく恥じていて、カートはこの映画を観たくないはずだ、と。しかし、監督は、カートのヘロイン中毒をここで美化しているわけではないし、これを観てヘロインをやりたいと思う人はいないはずだ。むしろ恐れるはずだから、と言って説得したそうだ。それにカートを語る上で、それを削除することはできない、と。

監督が言ったことで印象的だったのは、この作品は娘フランシスのために作った、ということ。初の上映が終わって、フランシスが監督に「自分がこれまで経験できなかった父との2時間半の思い出を作ってくれてありがとう」と言われたと語っていた。

ちなみに、監督に話しかけたら、6月に日本に行くと言っていた。ということは、日本でも公開があるということだと思う!続報を待て。

アメリカでは今週末劇場公開され、5月4日にHBOというケーブル局で放送。
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